アルゼンチン旅行完全ガイド|費用・観光・グルメ【2026年最新】

成田から14時間。南米大陸の玄関口、ブエノスアイレスに降り立つと、アスファルトに反射する真夏の太陽と、路上から漂うアサードの香ばしい煙が、あなたを一瞬で情熱の国へと連れ去ります。タンゴの哀愁あるメロディが街角から聞こえ、カラフルに塗られたコンベンショナル地区「ボカ」のトタン屋根が目に飛び込んでくる——これが、アルゼンチンという体験の始まりです。読み終わるころには、きっとフライト検索をしているはず。南米最南端のパタゴニアから世界三大瀑布イグアスまで、地球の裏側で味わえる驚きの全てを、今からお伝えします。

アルゼンチン基本情報 — 地球の裏側にある「南米のパリ」

項目 内容
正式名称 アルゼンチン共和国(República Argentina)
首都 ブエノスアイレス(Buenos Aires)
公用語 スペイン語
通貨 アルゼンチン・ペソ(ARS)|1ペソ=約0.15円(2026年2月)
時差 -12時間(日本が正午のとき、ブエノスアイレスは深夜0時)
フライト時間 成田〜ブエノスアイレス 約30時間(乗り継ぎ含む)
ビザ 90日以内の観光は不要(パスポート残存6か月以上必要)
気候 南半球のため季節は日本と逆。12〜3月が夏、6〜9月が冬
電圧・プラグ 220V・50Hz|Cタイプ・Oタイプ(変換プラグ必須)

日本の裏側、地球儀で指を突き抜けた先にあるのがアルゼンチン。ヨーロッパからの移民文化と先住民の伝統が溶け合い、世界で最も多様な景観を持つ国のひとつです。パスポート残存期間さえクリアしていれば、ビザなしで90日間滞在可能。いま、南米旅行の最初の一歩として、最も訪れやすい国がアルゼンチンなんです。

アルゼンチン旅行の費用 — 意外とリーズナブルな南米体験

「南米って高いんでしょ?」そう思っているあなた。確かに航空券は距離がある分コストがかかりますが、現地の物価は日本より圧倒的に安く、ホテルも食事も驚くほどリーズナブル。ペソ安のいま、お得に旅できるチャンスです。6泊8日のプランで、トータルコストを見てみましょう。

航空券の相場

区間 航空会社 相場価格(往復)
成田〜ブエノスアイレス アメリカン航空(ダラス経由) 20〜28万円
成田〜ブエノスアイレス LATAM航空(サンパウロ経由) 18〜25万円
成田〜ブエノスアイレス カタール航空(ドーハ経由) 16〜23万円
ブエノスアイレス〜イグアス 国内線(Aerolíneas Argentinas) 2〜3万円

航空券を安くするコツ

乗り継ぎ回数が多いほど安くなる傾向があります。急ぎでなければ、サンパウロやリマ、ロサンゼルス経由を検討するとコストダウン可能。また、南半球の冬(6〜8月)はオフシーズンで10万円台前半の激安チケットも出現します。Skyscannerで前後1か月の価格を比較するのが鉄則。

宿泊費の相場

宿泊タイプ エリア例 1泊あたり料金
ドミトリー(相部屋) サン・テルモ、パレルモ 1,500〜3,000円
ビジネスホテル レコレータ、モンセラート 5,000〜9,000円
中級ホテル(3つ星) プエルト・マデロ、レティーロ 8,000〜15,000円
高級ホテル(5つ星) レコレータ、パレルモ 20,000〜40,000円

ブエノスアイレス中心部でも、日本のビジネスホテルと同等の快適さを5,000円台で確保できます。Airbnbで探せば、1泊3,000円台のアパートメントも豊富。パレルモやサン・テルモはオシャレなブティックホテルが集まるエリアで、朝食付き・Wi-Fi完備で7,000円前後とコスパ抜群です。

6泊8日の総費用シミュレーション

節約旅行

22〜28万円

乗継便 + ドミトリー

  • 航空券: 16万円(カタール経由)
  • 宿泊: 2万円(ドミ×6泊)
  • 食費: 2万円(自炊・屋台中心)
  • 現地交通・観光: 2万円

スタンダード旅行

35〜45万円

直行便なし + ビジネスホテル

  • 航空券: 22万円(LATAM経由)
  • 宿泊: 5万円(ホテル×6泊)
  • 食費: 5万円(レストラン中心)
  • 現地交通・観光: 4万円
  • イグアス国内線: 3万円

リッチ旅行

60〜80万円

ビジネスクラス + 高級ホテル

  • 航空券: 40万円(Cクラス)
  • 宿泊: 15万円(5つ星×6泊)
  • 食費: 8万円(高級レストラン)
  • 現地交通・ツアー: 7万円
  • パタゴニア追加周遊: +10万円

航空券が高いぶん、現地でどれだけ使うかで総額が大きく変わります。ただ、物価の安さを活かせば、30万円台でも十分に満足度の高い旅ができるのがアルゼンチンの魅力。ペソ安の恩恵を最大限に受けるなら、現金(USドル)持参が賢い選択です。

アルゼンチンの絶対外せない観光スポット

南北3,800km。日本列島がすっぽり収まる国土に、砂漠・氷河・熱帯雨林・草原が全て詰まっているのがアルゼンチンです。世界遺産は9つ、絶景は数え切れず。今回は「ここだけは外せない」7大スポットを、細部まで掘り下げてご紹介します。

ブエノスアイレス — 南米のパリが魅せる多面性

首都ブエノスアイレスは、ヨーロッパの優雅さとラテンの情熱が交わる奇跡の街。石畳の路地、バルコニー付きの集合住宅、アールヌーヴォー建築——歩いているだけで、まるでパリやバルセロナにいるような錯覚に陥ります。でも、ふと耳を澄ませば、バンドネオンの音色と共にタンゴが流れてくる。そのギャップこそが、ブエノスアイレスの魅力です。

ボカ地区(La Boca)

原色のトタン屋根が並ぶカラフルな港町。カミニート通りは写真映え100点満点。

レコレータ墓地

エヴィータが眠る世界一豪華な墓地。まるで野外美術館のような荘厳さに圧倒される。

7月9日大通り

世界で最も幅の広い道路(140m)。中央にそびえるオベリスコが街のシンボル。

サン・テルモ市場

日曜のアンティーク市は必見。タンゴショーが路上で始まるサプライズも日常茶飯事。

プエルト・マデロ

旧港をリノベした最新エリア。運河沿いの高層ビルとレストランが並ぶモダンゾーン。

パレルモ地区

トレンドの発信地。ヴィンテージショップとカフェ、ストリートアートの宝庫。

ブエノスアイレスで必ずやるべきことが、本場のタンゴショー鑑賞。サン・テルモの老舗「Café Tortoni」や、ボカ地区の「El Viejo Almacén」では、プロのダンサーによる情熱的なパフォーマンスとディナーがセットで楽しめます(1万円前後)。舞台の熱気、バンドネオンの哀愁、ダンサーの眼差し——言葉ではとても表現できない「体験」がそこにあります。

イグアスの滝 — 世界三大瀑布のスケールに言葉を失う

ブエノスアイレスから飛行機で2時間。ブラジルとの国境にある「イグアスの滝」は、ナイアガラもヴィクトリアも霞むほどの圧倒的スケールを誇ります。幅4km、大小275の滝が轟音とともに流れ落ちる光景は、もはや自然のショーとしか言いようがありません。展望台に立った瞬間、ミストが顔にかかり、虹が何重にも架かり、耳をつんざく轟音に全身が震える——「地球にこんな場所があったのか」と、心の底から驚愕します

見どころ 内容
悪魔の喉笛(Garganta del Diablo) イグアス最大の滝。U字型の絶壁から毎秒1,800トンの水が落下する迫力は圧巻。
アッパートレイル(Upper Trail) 滝の上部を歩く遊歩道。真下に轟音が響き、足元から水煙が立ち上る非日常体験。
ロワートレイル(Lower Trail) 滝を下から見上げるルート。虹が常時かかり、ミストシャワーを全身で浴びられる。
ボートツアー(Gran Aventura) 滝の直下までボートで突撃する超人気アクティビティ。びしょ濡れ必至(防水バッグ必須)。

アルゼンチン側とブラジル側、どちらが良い?

アルゼンチン側は滝を間近で見られ、遊歩道が充実(所要時間6〜8時間)。ブラジル側は全景をパノラマで眺められる絶景ポイントがあります(所要時間3〜4時間)。時間があれば両方訪れるのがベスト。ブラジル側はビザ不要で日帰り可能です。

イグアス国立公園内には、ハナグマやオオハシ、色鮮やかな蝶が自然に生息しており、滝だけでなく熱帯雨林の生態系そのものが観光の対象です。ベストシーズンは水量が増える雨季(12〜3月)。ただし、乾季(6〜8月)も虹が見えやすく、ミストが少ないので写真撮影には向いています。

パタゴニア — 地球最後の秘境で氷河と対峙する

南米大陸の最南端、アルゼンチンとチリにまたがる広大な荒野——それがパタゴニアです。氷河、山脈、湖、草原が織りなす風景は、まるで地球が生まれたばかりのような原始的な美しさ。中でも、エル・カラファテから訪れる「ペリト・モレノ氷河」は、生きている氷河として世界的に有名。高さ60m、幅5kmの青白い氷壁が、ゴゴゴという轟音とともに崩れ落ちる瞬間に立ち会えたら、それはもう一生モノの記憶です。

ペリト・モレノ氷河

青白く輝く巨大氷河。展望デッキから眺めるだけでなく、氷河トレッキングツアーも人気。

フィッツロイ山(El Chaltén)

トレッキングの聖地。尖った山頂が朝日に染まる瞬間は神々しさの極み。

ウシュアイア(世界最南端の街)

「世界の果て」の異名を持つ港町。南極クルーズの起点としても有名。

ロス・グラシアレス国立公園

47もの氷河が存在する世界遺産。アルヘンティーノ湖のクルーズが絶景。

パタゴニアは、アウトドア好きにとっての聖地。トレッキング、氷河クルーズ、野生動物ウォッチング(グアナコ、コンドル、ペンギン)と、アクティビティの幅が広い。エル・カラファテを拠点に3〜4日滞在するのが理想です。夏(12〜2月)は日照時間が長く、夜10時まで明るいので、1日をフルに使えます。

メンドーサ — ワイナリー巡りと雄大なアンデス山脈

ブエノスアイレスから西へ1,000km、アンデス山脈の麓にある街メンドーサは、アルゼンチンワインの中心地。標高700〜1,500mの高地で栽培されるマルベック種のブドウは、濃厚で芳醇な味わいを生み出します。街の中心部から車で30分も走れば、白壁のボデガ(ワイナリー)が点在する風景が広がり、試飲しながらアンデスの絶景を眺める——これぞ大人の贅沢です。

ワイナリー 特徴
Bodega Catena Zapata マヤ遺跡を模したデザインが美しい。高級マルベックの試飲が可能。
Bodega Norton 1895年創業の老舗。歴史ある地下セラーツアーが人気。
Bodega Zuccardi Valle de Uco 世界のベストワイナリー受賞歴あり。レストラン併設で絶品ペアリング体験。

メンドーサのもうひとつの魅力が、南米最高峰アコンカグア山(6,961m)へのアクセス。登頂には本格的な装備と経験が必要ですが、麓のアコンカグア国立公園までは日帰りツアーで訪問可能。雪を被った巨峰を間近で見上げる感動は格別です。

サルタ&フフイ — 天空の大地とカラフル渓谷

アルゼンチン北西部、ボリビアとの国境近くにあるサルタとフフイ州は、アンデス高地の絶景が広がるエリア。標高4,000m級の高原、虹色に染まる渓谷、先住民文化が色濃く残る村——まるで別の惑星に来たかのような景観が続きます。中でも、ウマワカ渓谷プルママルカの七色の丘は、写真で見ても信じられない色彩の洪水です。

七色の丘(Cerro de los Siete Colores)

赤、黄、緑、紫…鉱物の層が作り出す自然のストライプアートに言葉を失う。

ウマワカ渓谷

世界遺産の渓谷。カラフルな岩山と先住民集落が点在する絶景ロード。

サリーナス・グランデス(大塩湖)

標高3,450mにある塩の大地。ウユニ塩湖のような鏡張り写真が撮れる。

カファジャテ渓谷

奇岩群と赤土の荒野。ワイナリーも点在し、トレッキングとワインを両方楽しめる。

サルタ観光のハイライトは「雲の列車(Tren a las Nubes)」。標高4,200mまで登る絶景列車で、雲の上を走る非日常体験ができます(所要15時間、週末のみ運行)。高山病対策として、事前にコカ茶を飲み、ゆっくり体を慣らすのがコツ。標高が高いぶん、星空も格別に美しいので、夜の散歩もお忘れなく。

アルゼンチングルメ — 肉とワインの楽園

正直に言います。アルゼンチン旅行の40%は「食」です。牛肉消費量が世界トップクラスのこの国では、炭火で豪快に焼き上げるアサード(BBQ)が国民的料理。脂身の少ない赤身肉を、岩塩だけでシンプルに味付けし、外はカリッと、中はジューシーに仕上げる——その旨さは、日本の高級ステーキを軽く超えてきます。しかも価格は日本の半額以下。肉好きにとって、まさに天国です。

絶対食べるべきアルゼンチン料理

料理名 どんな料理? 相場価格
アサード(Asado) 炭火焼BBQ。リブ、ソーセージ、内臓を豪快に焼く肉祭り。ジュワッと溢れる肉汁がたまらない。 2,000〜4,000円
ビフェ・デ・チョリソ(Bife de Chorizo) サーロインステーキ。アルゼンチンの定番。岩塩だけで焼き上げるシンプルな旨さ。 1,500〜3,000円
エンパナーダ(Empanada) ミートパイ。サクサクの生地に牛肉・オリーブ・ゆで卵入り。軽食やおつまみに最高。 150〜300円/個
ミラネサ(Milanesa) 牛肉のカツレツ。薄くたたいた牛肉を揚げてボリューム満点。庶民派の味。 800〜1,500円
チョリパン(Choripán) ソーセージのホットドッグ。チミチュリソースをたっぷりかけて頬張る屋台グルメ。 300〜500円
ロクロ(Locro) アンデス高地の伝統シチュー。豆、トウモロコシ、肉をじっくり煮込んだ素朴な味。 800〜1,200円
ドゥルセ・デ・レチェ ミルクキャラメル。アルゼンチン人が愛してやまない激甘デザート。アルファホールというクッキーに挟んで食べる。 200〜500円

アルゼンチンの肉料理は、部位の選択肢が豊富なのも特徴。リブアイ(Ojo de Bife)、テンダーロイン(Lomo)、Tボーン(Bife de Costilla)と、好みに応じて注文できます。肉と一緒に楽しむのがチミチュリソース——パセリ、ニンニク、オリーブオイル、酢をベースにした緑色のソースで、肉の旨みを引き立てる魔法の調味料です。

ワインとマテ茶 — 食卓を彩る飲み物文化

アルゼンチンワインの主役は、なんといってもマルベック(Malbec)。濃厚な果実味とスパイシーな香りが特徴で、牛肉との相性は完璧。メンドーサ産のマルベックは世界的に高評価を得ており、レストランでボトル1本が1,000円〜2,000円という驚異的なコスパ。日本で買えば3倍以上する高級ワインが、現地では惜しみなく楽しめます。

マルベック(Malbec)

アルゼンチンの代表品種。濃厚でフルボディ、肉料理に最高のペアリング。

トロンテス(Torrontés)

白ワインの代表格。フルーティで爽やか、魚介料理やエンパナーダに合う。

マテ茶(Mate)

国民的飲み物。専用容器(ボンビージャ)でシェアしながら飲む文化。ほろ苦い大人の味。

フェルネ・コン・コーラ

薬草リキュール「フェルネット」をコーラで割った若者に大人気のカクテル。

マテ茶はアルゼンチン人の日常に欠かせない存在。公園でも、バスでも、家族で回し飲みしている光景をよく目にします。専用のストロー(ボンビージャ)で吸うスタイルがユニーク。ややクセのある苦味ですが、一度ハマると病みつきに。お土産としてマテ茶セットを買って帰る旅行者も多いです。

おすすめレストラン&食エリア

Don Julio(ブエノスアイレス)

世界のベストステーキハウスに選出。予約必須だが、その価値ある完璧な肉体験。

La Cabrera(パレルモ)

地元民も通う大人気店。巨大なステーキとサイドディッシュのボリュームに感動。

Café Tortoni(モンセラート)

1858年創業の老舗カフェ。ドゥルセ・デ・レチェのケーキとエスプレッソで優雅なひと時を。

プエルト・マデロエリア

高級レストランが集まる新興地区。運河沿いのテラス席で夕日を眺めながらディナー。

サン・テルモの日曜市場

屋台グルメの宝庫。チョリパン、エンパナーダを食べ歩きながら骨董品探し。

パレルモ・ソーホー

トレンドのカフェ&バーが密集。ヴィーガン料理やクラフトビールも充実。

アルゼンチンのディナータイムは21時以降スタートが一般的。地元民に混じって夜遅くまで食事とワインを楽しむのが、アルゼンチン流の過ごし方です。「Parrilla(パリージャ)」という看板を見つけたら、そこは炭火焼肉の専門店。迷わず入ってみてください。きっと、人生最高の肉に出会えます

アルゼンチン文化体験 — タンゴと情熱の世界へ

アルゼンチンを語る上で欠かせないのがタンゴ。ブエノスアイレスの路上、カフェ、劇場——街のあらゆる場所で、哀愁あるバンドネオンの音色が響き渡ります。タンゴは単なるダンスではなく、移民たちの孤独と情熱が生み出した「魂の対話」。その深さに触れることこそ、アルゼンチン旅行の真髄です。

タンゴショー&ミロンガ体験

スポット 特徴 料金
Café Tortoni 老舗カフェで毎晩開催されるライブタンゴショー。レトロな雰囲気が最高。 3,000円〜
El Viejo Almacén ボカ地区の名門タンゴハウス。ディナー付きショーで本格体験。 8,000〜12,000円
ミロンガ(La Viruta) 地元民が集う社交ダンスホール。観光客も参加OK。初心者レッスンあり。 500〜1,000円
サン・テルモの路上タンゴ 日曜のドレーゴ広場で無料の路上タンゴショーが見られる。カジュアルで楽しい。 無料(チップ歓迎)

本格的なタンゴショーは、豪華なディナーとセットで2時間のパフォーマンスを楽しめます。プロのダンサーたちが紡ぎ出す情熱的なステップ、バンドネオン奏者の繊細な演奏、歌手の哀愁ある歌声——言葉が通じなくても、その感情の波に圧倒されます。初めての人でも気軽に参加できるミロンガ(タンゴ・ダンスホール)もおすすめ。レッスン付きなので、旅の思い出に一曲踊ってみるのもアリです。

サッカー観戦 — ボカ vs リーベルの聖戦

アルゼンチンといえば、メッシを生んだサッカー大国。ブエノスアイレスには世界屈指の名門クラブ「ボカ・ジュニアーズ」と「リーベル・プレート」があり、両チームの対戦(通称スーペルクラシコ)は世界で最も熱狂的なダービーマッチとして有名です。スタジアムに足を踏み入れた瞬間、観客の怒号、太鼓の音、紙吹雪の嵐——まるで戦場のような熱気に包まれます。

スタジアム観戦の注意点

熱狂的なサポーターが多いため、貴重品は最小限に、カメラは胸ポケットに。チケットはツアー会社経由で購入するのが安全です(個人購入は偽チケットのリスクあり)。試合後は興奮した観客で混雑するため、すぐにタクシーで離脱するのが賢明。でも、その熱狂を一度体験すれば、サッカーの見方が変わります

カフェ文化とストリートアート

ブエノスアイレスのカフェ文化は、ヨーロッパ移民の影響を色濃く受けています。老舗カフェ「Café Tortoni」や「La Biela」では、エスプレッソと共に文学談義に花を咲かせる常連客の姿が今も健在。また、パレルモ地区はストリートアートの聖地としても有名で、壁一面に描かれたカラフルなグラフィティを眺めながら散歩するだけで、アート巡りのような感覚に。

Graffiti Mundo(ツアー)

地元アーティストが案内するストリートアートツアー。壁画の背景ストーリーを学べる。

MALBA(美術館)

ラテンアメリカ美術館。フリーダ・カーロやディエゴ・リベラの作品を展示。

El Ateneo Grand Splendid

世界一美しい本屋。元劇場を改装した豪華な内装に息を呑む。

コロン劇場

世界三大劇場のひとつ。豪華絢爛なオペラハウスでクラシック鑑賞。

パレルモ・ソーホーとパレルモ・ハリウッドは、トレンドのカフェ、ヴィンテージショップ、ギャラリーが密集するクリエイティブエリア。週末にはストリートマーケットも開かれ、手作りアクセサリーやアート作品を購入できます。コーヒー片手に散策するだけで、ブエノスアイレスのモダンな一面が見えてくるはず。

アルゼンチンの他都市・エリア紹介

ブエノスアイレスだけでも十分魅力的ですが、アルゼンチンの真価は地方都市にこそあります。アンデス山脈、草原、湖、ビーチ——多様な景観が国土全体に広がり、それぞれが個性的な体験を提供してくれます。

コルドバ(Córdoba)

アルゼンチン第2の都市。植民地時代の美しい教会群と、若者が集まる活気ある大学都市。ブエノスアイレスから夜行バスで7時間。

アクセス: バスで7時間、国内線1.5時間

バリローチェ(Bariloche)

「南米のスイス」と呼ばれる美しい湖畔の街。冬はスキー、夏はトレッキングとチョコレート巡りが人気。絵本のような風景が広がる。

アクセス: ブエノスアイレスから国内線2時間

マル・デル・プラタ(Mar del Plata)

大西洋沿いのビーチリゾート。アルゼンチン人の夏の定番バカンス地。シーフードとカジノで有名。

アクセス: ブエノスアイレスからバス5時間

ロサリオ(Rosario)

チェ・ゲバラの生誕地。パラナ川沿いの美しい遊歩道、アートシーン、ナイトライフが充実した港町。

アクセス: ブエノスアイレスからバス4時間

プエルト・マドリン&バルデス半島

野生動物の宝庫。ペンギン、アザラシ、ゾウアザラシ、シャチが見られる大西洋岸の秘境。9〜11月がベストシーズン。

アクセス: ブエノスアイレスから国内線2時間

カフアテ渓谷(Quebrada de Cafayate)

奇岩と赤土の渓谷をドライブ。途中でワイナリー巡りもできる絶景ルート。サルタから日帰りツアーあり。

アクセス: サルタからバス4時間

地方都市への移動は、国内線かバスが主流。アルゼンチンのバスは「コッヘ・カマ(寝台バス)」という豪華シートがあり、夜行バスでも快適に移動できます。Wi-Fi、電源、食事付きで、飛行機より安く移動できるのが魅力。時間に余裕があれば、ぜひバス旅も試してみてください。

アルゼンチンのベストシーズン

南半球に位置するアルゼンチンは、日本と季節が真逆。12〜2月が夏、6〜8月が冬です。国土が南北に長いため、地域によってベストシーズンが異なります。目的別に最適な時期を選びましょう。

春(9〜11月)

おすすめ度 ★★★★☆

気温が穏やかで観光に最適。ブエノスアイレスは20℃前後で快適。パタゴニアは氷河トレッキングのベストシーズン。バルデス半島ではクジラ・ペンギンウォッチングが楽しめる。

夏(12〜2月)

おすすめ度 ★★★★★

最も人気のシーズン。パタゴニアは日照時間が長く(夜10時まで明るい)、トレッキングに最適。イグアスの滝は水量が増えて迫力満点。ブエノスアイレスは暑いが(30℃超)、ビーチリゾートも楽しめる。

秋(3〜5月)

おすすめ度 ★★★★☆

紅葉が美しい季節。メンドーサのワイナリーは収穫期で特に魅力的。ブエノスアイレスは15〜25℃で過ごしやすい。観光客も少なめでゆったり観光できる。

冬(6〜8月)

おすすめ度 ★★★☆☆

パタゴニアは極寒で一部施設が閉鎖。ただし、航空券が最安になるオフシーズン。ブエノスアイレスは10℃前後で東京の冬より暖かい。バリローチェではスキーが楽しめる。

結論: ベストシーズンはこれだ

総合的なベストシーズンは12〜2月の夏。パタゴニア、イグアス、ブエノスアイレス全てが最高のコンディションで楽しめます。ただし、航空券とホテルが高騰するため、予算重視なら春(9〜11月)が狙い目。野生動物ウォッチングや氷河トレッキングもベストコンディションで、混雑も避けられます。

アルゼンチン旅行の実用情報

通貨と両替 — USドル現金が最強

アルゼンチンの通貨はペソ(ARS)ですが、インフレが激しく、公式レートと闇レート(ブルードル)の差が大きいのが現状。USドル現金を持参し、現地で両替するのが最もお得です。クレジットカードは使えますが、レートが不利なため、現金支払いの方が歓迎されます。

両替方法 レート おすすめ度
USドル現金 → ペソ(街の両替所) ブルードルレート(最もお得) ★★★★★
クレジットカード 公式レート(不利) ★★☆☆☆
ATMでペソ引き出し 公式レート + 手数料 ★★☆☆☆
空港の両替所 レート悪い + 手数料高 ★☆☆☆☆

両替のコツ

フロリダ通りやサン・テルモに、「Cambio」(両替所)がたくさんあります。複数店舗でレートを比較してから両替するのが鉄則。小額紙幣(1ドル、5ドル札)も混ぜて持参すると、チップや小さな買い物に便利です。

通信環境 — eSIM が便利

アルゼンチンの通信環境は都市部なら良好。eSIMを事前に購入しておけば、到着後すぐにネット接続できます。主要キャリアはClaro、Movistar、Personalの3社。現地SIMを購入する場合は、パスポート持参で携帯ショップへ。

通信手段 料金目安 おすすめ度
eSIM(Airalo、Holafly等) 7日間5GB: 1,500〜2,000円 ★★★★★
現地SIM(Personal、Claro) 10GB: 1,000〜1,500円 ★★★★☆
海外ローミング(日本キャリア) 1日2,980円〜 ★★☆☆☆
カフェ・ホテルのWi-Fi 無料 ★★★☆☆

空港アクセスと市内交通

ブエノスアイレスには2つの空港があります。国際線が発着するエセイサ国際空港(EZE)と、国内線・近距離国際線のホルヘ・ニューベリー空港(AEP)。市内中心部までは、エセイサから約30km、ニューベリーから約10kmです。

交通手段 所要時間 料金
空港タクシー(エセイサ) 45〜60分 4,000〜6,000円
Uber / Cabify(エセイサ) 45〜60分 2,500〜4,000円
空港バス(Tienda León) 60〜90分 800〜1,200円
地下鉄SUBE(市内) 路線により異なる 50〜80円/回

市内交通は地下鉄(Subte)が便利。6路線あり、主要観光地はほぼカバーしています。ただし、SUBEカード(ICカード)が必要で、駅の窓口で購入可能(デポジット300ペソ、チャージ式)。タクシーはメーター制で安全ですが、Uberの方が料金が明確でおすすめです。

覚えておきたいスペイン語フレーズ

アルゼンチンでは英語が通じる場所も多いですが、スペイン語を少しでも話せると旅の楽しさが倍増します。特にレストランや市場では、現地語でコミュニケーションを取ると喜ばれます。

日本語 スペイン語 発音
こんにちは Hola オラ
ありがとう Gracias グラシアス
いくらですか? ¿Cuánto cuesta? クアント・クエスタ?
お会計お願いします La cuenta, por favor ラ・クエンタ・ポルファボール
美味しい! ¡Qué rico! ケ・リコ!
助けてください Ayúdame, por favor アユダメ・ポルファボール
トイレはどこですか? ¿Dónde está el baño? ドンデ・エスタ・エル・バーニョ?

旅行時の注意事項

治安について

ブエノスアイレスは南米の中では比較的安全ですが、スリや置き引きは多発しています。特に観光地や地下鉄では貴重品を分散して持つリュックは前に抱える夜間の一人歩きを避けるなど基本的な対策を。ボカ地区は観光エリア以外は治安が悪いので、夕方以降は避けるのが無難です。

高山病対策(サルタ・パタゴニア)

標高3,000m以上のエリアでは高山病のリスクがあります。到着初日はゆっくり過ごすコカ茶を飲む水分を多めに取ることで予防できます。頭痛や吐き気が出たら無理せず、標高の低い場所に移動を。

チップ文化

レストランでは会計の10%程度のチップが一般的。タクシーは不要ですが、お釣りを少し渡すとスマート。ホテルのベルボーイには荷物1個につき100〜200ペソ程度。

まとめ — 地球の裏側で待つ、人生を変える体験

成田から14時間。飛行機を降りた瞬間に漂うアサードの香り、タンゴの哀愁あるメロディ、カラフルなボカ地区の街並み——アルゼンチンは、冒頭でお伝えした五感の刺激を、旅の最後まで与え続けてくれる国です。

世界三大瀑布イグアスの轟音、地球最後の秘境パタゴニアの氷河、虹色に染まるウマワカ渓谷、メンドーサの芳醇なワイン、そして何より、炭火で焼き上げられた極上のアルゼンチンビーフ——どれひとつとっても、日本では絶対に味わえない「本物」がそこにあります。

地球の裏側。そう聞くと遠く感じるかもしれませんが、だからこそ、そこで得られる体験は一生モノです。ブエノスアイレスの路上でタンゴを踊る老夫婦、パタゴニアの荒野で出会ったグアナコの群れ、イグアスの滝で全身に浴びたミスト——すべてが、あなたの人生を少しだけ変えてくれる瞬間になるはずです。

「いつか行きたい」と思ったなら、それは「今すぐ行くべき」サインです。フライトを検索して、パスポートを確認して、アルゼンチンへの扉を開いてください。南米大陸の情熱と絶景が、あなたを待っています。

さあ、ブエノスアイレスの夜が、あなたを呼んでいます。

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