サウジアラビア旅行完全ガイド2025|観光・費用・治安を徹底解説

灼熱の太陽が砂漠に降り注ぎ、黄金色の砂丘が地平線まで続く。その向こうに浮かび上がるのは、超高層ビルが立ち並ぶ近未来都市と、何世紀も前から変わらない古代遺跡の姿。アラビアコーヒーの豊かな香りが漂うスークで交わされる商人たちの声、夕暮れの街に響くアザーンの調べ。2019年の観光ビザ解禁によって、長く閉ざされていた「アラビア半島の秘境」がついに世界に扉を開きました。伝統と革新が驚くほど調和したこの国で、あなたはどんな物語を紡ぎますか?

サウジアラビアと聞いて何を思い浮かべますか?石油大国、イスラムの聖地、厳格な戒律……。確かにそれも真実の一部ですが、実際に訪れてみると、まったく違う顔が見えてきます。

リヤドの街では、伝統的なアバヤをまとった女性が最新のテスラを運転し、スターバックスでラテを飲みながらビジネスの話をしている。ジェッダの海辺では、家族連れがピクニックを楽しみ、若者たちがビーチバレーに興じる。そして週末になると、リヤド市民は砂漠のキャンプに繰り出し、満天の星空の下でバーベキューを楽しむのです。

この記事では、2025年の最新情報をもとに、サウジアラビア旅行のすべてを徹底解説します。読み終わるころには、きっと「サウジアラビアに行きたい!」と思っているはずです。

サウジアラビア基本情報

項目 内容
正式国名 サウジアラビア王国(Kingdom of Saudi Arabia)
首都 リヤド(Riyadh)
人口 約3,600万人(2024年推定)
面積 約215万km²(日本の約5.7倍)
公用語 アラビア語(観光地では英語も通じる)
通貨 サウジアラビア・リヤル(SAR) / 1 SAR = 約40円(2025年2月)
時差 日本より6時間遅れ(日本が正午の時、サウジは午前6時)
ビザ 観光ビザ必要(オンライン申請可、90日間有効、滞在最大90日)
宗教 イスラム教(スンニ派が多数)
気候 砂漠気候(夏は50度超、冬は快適な15〜25度)
電圧・プラグ 220V / 60Hz、BFタイプ・Gタイプ(変換プラグ必須)

2019年の観光ビザ解禁は、サウジアラビアにとって歴史的な転換点でした。それまで巡礼者とビジネス渡航者にしか開かれていなかった国が、いまや誰でも気軽に訪れることができます。ビザもオンラインで簡単に取得でき、所要時間はわずか数分。まさに今がサウジアラビアを訪れる絶好のタイミングなのです。

サウジアラビア旅行の費用

「中東旅行って高いんじゃない?」そう思っている方も多いかもしれません。確かに、ドバイやカタールと比べるとサウジアラビアはまだ観光地として発展途上ですが、だからこそコストパフォーマンスは抜群。特に宿泊費と食費は、日本の主要都市とほぼ変わらないか、むしろ安いくらいです。

航空券の目安

出発地 経由地 所要時間 往復料金
成田・羽田 ドバイ経由 約14〜16時間 8万〜12万円
成田・羽田 ドーハ経由 約15〜17時間 9万〜13万円
成田・羽田 イスタンブール経由 約16〜18時間 10万〜14万円
関西 ドバイ経由 約13〜15時間 9万〜13万円

航空券の節約テクニック

サウディア(サウジアラビア航空)なら、成田からジェッダまで直行便が運航中(2024年より)。所要時間は約12時間で、往復7万円台から見つかることも。また、エミレーツ航空やカタール航空のセール時期(年2〜3回)を狙えば、往復6万円台のチケットも登場します。予約は3〜4か月前がベストタイミング。

宿泊費の目安(1泊1室)

宿泊タイプ 料金目安 特徴
エコノミーホテル 4,000〜7,000円 清潔で快適、朝食付きも多い
3つ星ホテル 8,000〜12,000円 立地良好、プール付きも
4つ星ホテル 13,000〜20,000円 高級感あり、設備充実
5つ星ホテル 25,000〜60,000円 リッツカールトン、フォーシーズンズなど

リヤドやジェッダの中級ホテルは、日本のビジネスホテルより広くて快適なことが多いです。しかも朝食ビュッフェが豪華!アラビア料理からインターナショナル料理まで揃っていて、これだけで1日のエネルギーチャージ完了です。

滞在費シミュレーション(4泊5日)

節約旅行

12〜16万円

エコノミークラス + 格安ホテル

  • 航空券: 7〜9万円
  • 宿泊: 2〜3万円(4泊)
  • 食費: 1.5〜2万円
  • 観光・交通: 1.5〜2万円

スタンダード旅行

18〜25万円

エコノミークラス + 3つ星ホテル

  • 航空券: 9〜12万円
  • 宿泊: 4〜5万円(4泊)
  • 食費: 2.5〜3万円
  • 観光・交通: 2.5〜5万円

リッチ旅行

30〜50万円

ビジネスクラス + 高級ホテル

  • 航空券: 15〜25万円
  • 宿泊: 10〜15万円(4泊)
  • 食費: 3〜5万円
  • 観光・交通: 2〜5万円

ちなみに、サウジアラビアはVATが15%かかりますが、外国人旅行者は空港でVAT還付を受けられます。大型ショッピングモールでの買い物時に、必ずレシートをもらっておきましょう。帰国時、キング・ハリド国際空港のVAT Refundカウンターで手続きすれば、購入金額の約15%が戻ってきます!

必見!サウジアラビアの観光スポット

サウジアラビアの見どころは、想像以上に多彩です。UNESCO世界遺産が7つもあり、古代ナバテア人の遺跡から、近代的な摩天楼、広大な砂漠まで、この国にしかない絶景が広がっています。

マダイン・サーレハ(アル=ヒジュル遺跡)— サウジアラビアのペトラ

ヨルダンのペトラ遺跡を知っていますか?岩を削って造られた壮大な古代都市。実は、その「兄弟遺跡」がサウジアラビアにあります。それがマダイン・サーレハ(別名:ヘグラ)です。

紀元前1世紀、ナバテア人がこの地に築いた墓群は、砂岩の巨岩を精巧に彫り込んだもの。100以上の墓が点在し、それぞれが驚くほど保存状態が良い。朝日が昇る瞬間、岩肌がオレンジ色に染まる光景は、まさに息をのむ美しさです。

遺跡内には、古代のヒエログリフが刻まれた岩、キャラバンが使っていた井戸、交易路の痕跡も残っています。ガイドツアーに参加すれば、ナバテア人の生活や、シルクロード交易の歴史を肌で感じることができます。

アクセス情報

アル=ウラー空港からタクシーで約30分。リヤドから国内線で約2時間。ツアー参加が必須(個人での立ち入りは制限されている)。おすすめはサンライズツアーで、料金は約15,000円〜。冬季(11〜3月)が観光シーズン。

キングダム・センター・タワー — リヤドのランドマーク

リヤドの象徴ともいえるのが、高さ302メートルのキングダム・センター・タワー。頂上部分に「穴」が開いたような独特のデザインは、一度見たら忘れられません。

99階の展望台「スカイ・ブリッジ」に上がれば、リヤドの街が360度見渡せます。砂漠の中に突如現れた大都市の姿は圧巻。特に夕暮れ時がおすすめで、夕日に染まる街並みと、次第に輝き出すネオンのコントラストが美しい。

タワー内には高級ブランドが入るショッピングモール「キングダム・モール」も。グッチ、プラダ、ルイ・ヴィトンなど、世界の名だたるブランドが揃っています。また、最上階のレストラン「The Globe」では、サウジ料理とインターナショナル料理を楽しめます。ランチビュッフェは約8,000円とやや高めですが、この景色を見ながらの食事は一生の思い出になるはず。

観光情報

営業時間: 10:00〜22:00(金曜は14:00〜)/ 展望台入場料: 約1,200円 / 地下鉄のOlaya駅から徒歩5分 / ドレスコード: カジュアル可だが、あまりにラフな格好はNG

ジェッダ旧市街(アル=バラド) — 紅海の真珠

紅海に面した港町ジェッダの旧市街「アル=バラド」は、まるで中世にタイムスリップしたかのような場所。石とサンゴで造られた伝統的な建築「ロシャン」が並び、木製の出窓が美しい幾何学模様を描いています。

狭い路地を歩けば、スパイスの香り、焼きたてのパンの匂い、商人たちの呼び声が混じり合う。昔ながらのスーク(市場)では、乳香、デーツ、サフラン、手織りの絨毯が売られています。買う気がなくても、散策するだけでワクワクします。

夜になると、旧市街はライトアップされ、昼とはまた違う幻想的な雰囲気に。カフェでアラビアコーヒーを飲みながら、潮風に吹かれるのもいいでしょう。このエリアには、「ナシーフ・ハウス」という歴史的な邸宅博物館もあり、かつての富裕層の暮らしぶりを知ることができます。

観光のコツ

ジェッダ空港から旧市街までタクシーで約30分。旧市街は徒歩で回れるサイズ(約2〜3時間)。金曜の午後〜夕方が最も活気がある。暑さ対策として、帽子と水を持参すること。ガイドツアー(日本語なし、英語のみ)も利用可能。

エッジ・オブ・ザ・ワールド — 世界の果て

その名の通り「世界の果て」を意味するエッジ・オブ・ザ・ワールドは、リヤド近郊の絶景スポット。標高300メートルの断崖絶壁から見下ろす景色は、まさに圧巻です。

崖の上に立つと、目の前には地平線まで続く荒野が広がる。かつてこの一帯は海だったといわれ、岩には貝の化石が残っています。太陽が沈む瞬間、空がオレンジからピンク、紫へと変化し、砂漠が黄金色に輝く。この光景は、言葉では表現しきれないほどの感動を与えてくれます。

ただし、ここは舗装されていないオフロードを進む必要があり、4WD車が必須。個人で行くのは難しいため、リヤド発のツアーに参加するのがおすすめです。多くのツアーでは、途中でラクダに乗る体験や、ベドウィン式のキャンプも楽しめます。

注意事項

必ずツアーに参加すること。個人での訪問は迷子や車の故障のリスクが高い。ツアー料金は約12,000円〜(4WD送迎、ガイド、昼食込み)。所要時間は半日〜1日。スニーカー、帽子、サングラス、日焼け止めは必携。

アル・ワヒバ砂丘 — 砂漠キャンプ体験

サウジアラビアに来たら、絶対に体験してほしいのが砂漠キャンプ。リヤド近郊の「アル・ワヒバ砂丘」では、伝統的なベドウィンスタイルのキャンプが楽しめます。

砂丘を4WDで駆け抜ける「デューン・バッシング」は、ジェットコースター以上のスリル!急斜面を一気に駆け下りる瞬間、思わず歓声が上がります。砂丘の頂上からサンドボードで滑り降りるのも楽しい。

日が沈んだら、テントの中でアラビアコーヒーとデーツを味わいながら、満天の星空を眺めましょう。街の灯りがまったくない砂漠では、天の川がくっきりと見え、流れ星も頻繁に現れます。夜が更けると、焚き火を囲んでアラブ音楽の演奏が始まり、地元の人たちと踊ったり、話したり。言葉が通じなくても、笑顔と音楽で心が通じ合う瞬間です。

砂漠キャンプツアー詳細

リヤド市内ホテル発着、半日ツアー: 8,000円〜 / 1泊2日キャンプツアー: 25,000円〜(食事、テント宿泊込み) / 所要時間: 半日ツアーは4時間、宿泊は1泊2日 / 冬季(11〜3月)が快適。夏は気温50度超で危険。

その他の注目スポット

ディルイーヤ遺跡

サウジアラビア第一王国の首都跡。泥レンガの建築群が美しい世界遺産

ジェッダ・コーニッシュ

紅海沿いの遊歩道。ファハド王の噴水(世界一高い噴水)が見られる

マスマク要塞

リヤド旧市街の歴史的要塞。サウジ王国統一の舞台となった場所

アブハ

南西部の山岳リゾート。標高2,200mで夏でも涼しく、緑豊かな高原風景

タイフ

「バラの街」として有名。夏の避暑地で、バラ水とバラオイルの産地

NEOM(ネオム)

建設中の未来都市プロジェクト。2030年には観光スポットとして注目されそう

サウジアラビアのグルメ — 食の冒険が始まる

正直に言います。サウジアラビア旅行の30%は「食」です。ラム肉、スパイス、米料理、そしてデーツとアラビアコーヒー。この国の料理は、長い歴史の中で育まれた、深くて豊かな味わいに満ちています。

絶対に食べるべき定番料理

料理名 どんな料理? 価格目安
カブサ サウジの国民食!スパイス香る炊き込みご飯に、ほろほろの羊肉や鶏肉がのる。レーズンやナッツの甘みがアクセント 800〜1,500円
マンディ 地下のタンドール窯でじっくり焼いた肉と米。スモーキーで香ばしく、ホロホロと柔らかい 900〜1,800円
ムタッバル 焼きナスのペースト。スモーキーで濃厚、レモンとタヒニの酸味が効いたディップ 300〜600円
シャワルマ 中東版ケバブ。薄焼きパンに羊肉や鶏肉、野菜を巻いたストリートフード 200〜400円
フムス ひよこ豆のペースト。クリーミーでまろやか、パンにつけて食べる定番メゼ 300〜500円
ジャリーシュ 挽き割り小麦と肉の煮込み。とろっとしたお粥のような食感で、朝食にも人気 600〜1,000円
サムブーサ 三角形の揚げ餃子。中には肉や野菜。サクサクでスパイシー、おやつにぴったり 150〜300円
クナーファ 甘〜いデザート。細い麺状の生地にチーズやナッツ、シロップをかけた絶品スイーツ 400〜800円

特にカブサは、サウジアラビアを訪れたら絶対に食べるべき一品。レストランによって味が全然違うので、いろいろな店で食べ比べるのも楽しいです。地元の人に「どこのカブサが美味しい?」と聞くと、みんな熱く語ってくれます。

アラビアコーヒーとデーツ — サウジのおもてなし

サウジアラビアで人を迎える時、必ず出されるのがアラビアコーヒー(ガフワ)デーツ。これは単なる飲み物ではなく、歓迎とおもてなしの象徴です。

アラビアコーヒーは、カルダモンやサフランで香りづけされた独特の味わい。苦味は少なく、爽やかで香り高い。小さなカップ(フィンジャーン)で何杯もおかわりするのがマナーで、もう十分という時はカップを左右に振ります。

デーツ(ナツメヤシの実)は、自然の甘さがぎゅっと詰まったドライフルーツ。サウジアラビアには何十種類ものデーツがあり、産地や品種によって味が違います。特にアジュワ種(マディーナ産)は「預言者のデーツ」と呼ばれ、最高級品。一粒200円以上するものもありますが、その濃厚な甘みと食感は格別です。

グルメエリア&おすすめレストラン

Najd Village(リヤド)

伝統的なサウジ料理専門店。カブサとマンディが絶品。地元民も通う人気店

カブサ: 1,200円〜

Al Baik(ジェッダ)

サウジ版ケンタッキー。サクサクのフライドチキンは中毒性あり!地元で大人気

セット: 500円〜

Lusin(リヤド)

レバノン料理の高級店。メゼの盛り合わせが最高。おしゃれな雰囲気でデートにも

ディナー: 5,000円〜

The Globe(リヤド)

キングダムタワー最上階。絶景を眺めながらインターナショナル料理を堪能

ランチビュッフェ: 8,000円〜

Al-Nakheel Restaurant(リヤド)

カジュアルな大衆食堂。マンディとカブサが安くて美味しい。地元民で賑わう

マンディ: 900円〜

Shawarmer(各地)

チェーン店だがクオリティ高いシャワルマ専門店。種類豊富で食べ歩きに最適

シャワルマ: 300円〜

食事のマナー

サウジアラビアでは、伝統的に右手で食事をします(左手は不浄とされる)。ただし、外国人向けレストランではフォークやスプーンが用意されているので心配無用。また、アルコールは全面禁止。飲酒も持ち込みも厳しく罰せられるので要注意。食事中に音を立てるのは失礼とされるため、麺類をすするのも控えましょう。

サウジアラビアならではの文化体験

観光地を巡るのもいいですが、サウジアラビアを本当に理解するには、現地の文化に触れることが不可欠。ここでは、「この国でしかできない体験」を紹介します。

スーク(伝統市場)でショッピング

リヤドやジェッダのスーク(市場)は、サウジアラビアの日常が詰まった場所。金のアクセサリー、絨毯、香水、乳香、サフラン、デーツ……歩いているだけで五感が刺激されます。

特にゴールド・スークは圧巻。店先にキラキラと輝く金のネックレス、ブレスレット、指輪が並び、その量と輝きに圧倒されます。サウジアラビアでは金の純度が高く(22金や24金)、価格も日本より安い。値段は重さで決まるため、交渉次第でさらに安くなることも。

また、香水スークでは、アラブ伝統の香水「ウード」や「アンバー」が売られています。ウードは沈香という樹脂から作られる濃厚で甘い香り。小瓶で1,000円から購入でき、少量でも長持ちします。店主に「おすすめは?」と聞けば、試香させてくれるので、自分好みの香りを見つけましょう。

ラクダ市場とラクダレース

サウジアラビアといえばラクダ。実は、この国にはラクダ専門の市場があり、毎週何百頭ものラクダが取引されています。リヤド郊外の「Al Zulfi Camel Market」は、観光客にも開放されており、ラクダの売買交渉や品定めの様子を見学できます。

もっと面白いのがラクダレース。サウジアラビアでは、ラクダレースが国民的スポーツで、週末には各地でレースが開催されます。時速60kmで走るラクダの迫力は凄まじく、観客席は大興奮。レース用のラクダは数百万円、優秀な個体は数千万円で取引されることも。

ジョッキーは小型ロボットが務めることが多く(児童労働防止のため)、無線で遠隔操作されています。ラクダの背中にちょこんと乗ったロボットジョッキーが、ムチを振る姿はシュール!観戦は無料、またはごく少額の入場料で楽しめます。

伝統衣装体験 — アバヤとソブ

サウジアラビアの伝統衣装を着てみるのも、忘れられない体験です。女性用の黒いローブ「アバヤ」、男性用の白いローブ「ソブ」、そして頭に巻く布「グトラ」や「シュマーグ」。

ショッピングモールや専門店で購入でき、価格は3,000円〜。高級なものは刺繍やビーズがついて10,000円以上しますが、普通のものなら手頃です。アバヤを着て旧市街を歩くと、地元の人から「お似合いですよ!」と声をかけられることも。写真映えもするので、記念撮影にぴったりです。

ファルコン・トレーニング見学

サウジアラビアでは、鷹狩り(ファルコンリー)が古くから伝わる伝統文化。かつて砂漠の遊牧民たちは、鷹を使って狩りをしていました。現在も、富裕層を中心に鷹狩りが趣味として続いています。

リヤド近郊には、ファルコン・トレーニング施設があり、観光客も見学や体験が可能。訓練された鷹が、トレーナーの腕に舞い降りる瞬間は圧巻。希望すれば、自分の腕に鷹を乗せて写真を撮ることもできます(要予約、料金は約5,000円〜)。

また、リヤドにはファルコン専用病院まであり、年間数千羽の鷹が治療を受けています。この国で鷹がどれだけ大切にされているかがわかりますね。

サウジアラビア国内の注目都市

サウジアラビアは広大な国。首都リヤドとジェッダだけでなく、他の都市にも魅力的なスポットがたくさんあります。

リヤド

首都 / 現代と伝統の融合

砂漠の真ん中に突如現れる近未来都市。超高層ビルと歴史的な要塞が共存し、サウジアラビアの「今」を体感できる街。キングダムタワー、マスマク要塞、国立博物館は必見。

アクセス: キング・ハリド国際空港から市内まで車で30分

ジェッダ

紅海の真珠 / アートとビーチの街

紅海に面した港町で、サウジアラビアで最もリベラルな雰囲気。旧市街アル=バラドは世界遺産、コーニッシュの遊歩道は散歩に最適。アートギャラリーやカフェも充実。

アクセス: キング・アブドゥルアズィーズ国際空港から市内まで車で20分

アル=ウラー

砂漠の遺跡都市 / サウジのペトラ

マダイン・サーレハ(ヘグラ遺跡)がある歴史的エリア。ナバテア人の岩窟墓群は圧巻。冬にはアル=ウラー・フェスティバルが開催され、音楽やアートイベントが楽しめる。

アクセス: アル=ウラー空港から遺跡までツアーで30分

アブハ

山岳リゾート / サウジの軽井沢

標高2,200mの高原都市で、夏でも涼しく緑豊か。霧が立ち込める山々、段々畑、カラフルな家々が美しい。ロープウェイで山頂に登れば絶景が広がる。避暑地として人気。

アクセス: アブハ空港から市内まで車で15分

ダンマーム

東部の港湾都市 / 石油産業の中心

ペルシャ湾に面した近代都市。石油産業の拠点で、欧米人駐在員も多い。ビーチリゾートやショッピングモールが充実。週末はバーレーンへの日帰り旅行も可能。

アクセス: キング・ファハド国際空港から市内まで車で30分

タイフ

バラの街 / 香りの都

標高1,700mの高原にあり、春にはバラが咲き乱れる。世界的に有名なバラ水とバラオイルの産地。夏は王族の避暑地として賑わう。歴史的な建築物やモスクも多い。

アクセス: タイフ空港から市内まで車で15分

ベストシーズンと気候

サウジアラビアは砂漠気候で、夏と冬の温度差が激しい国。訪れる時期によって旅の快適さが大きく変わるため、しっかりチェックしておきましょう。

春(3〜5月)

おすすめ度: ★★★★☆

気温は20〜35度で過ごしやすい。砂漠に野花が咲き、緑が見られることも。ただし後半(4月下旬〜)は気温が急上昇するので要注意。

観光に適した時期

夏(6〜8月)

おすすめ度: ★☆☆☆☆

気温は40〜50度超え、リヤドでは50度を超えることも。日中の外出は危険。ただし、アブハやタイフなど山岳地帯は涼しく快適。エアコン完備の施設ならOK。

避けた方が無難

秋(9〜11月)

おすすめ度: ★★★★★

ベストシーズン!気温は25〜35度で快適。砂漠ツアーにも最適。11月は特におすすめで、夜は涼しく過ごしやすい。観光客も増える時期。

最高のタイミング

冬(12〜2月)

おすすめ度: ★★★★★

最も快適な時期。日中は15〜25度、夜は10度前後。砂漠キャンプ、遺跡巡り、都市観光すべてに最適。ただし朝晩は冷えるので上着必須。

ベストシーズン

結論: サウジアラビアを訪れるなら、11月〜3月がベスト! 夏の猛暑を避け、快適な気候の中で観光を楽しめます。特に12月〜2月は最高のシーズンで、砂漠ツアーも遺跡巡りも快適。ただし、この時期は観光客が増えるため、ホテルや航空券は早めに予約しましょう。

旅行前に知っておくべき実用情報

ビザ申請(オンラインで簡単!)

サウジアラビアの観光ビザは、オンラインで簡単に取得可能。所要時間はわずか5〜10分、承認は通常24時間以内です。

項目 詳細
申請方法 オンライン(https://visa.visitsaudi.com/)
費用 約535 SAR(約21,400円)※健康保険込み
有効期間 発行日から1年間(マルチプルエントリー可)
滞在可能日数 最大90日(1年間の合計滞在日数)
必要書類 パスポート(残存期間6か月以上)、顔写真、クレジットカード
承認期間 通常24時間以内(最大5日)

また、ジェッダ空港やリヤド空港ではアライバルビザ(到着時ビザ)も取得可能ですが、オンラインで事前取得する方がスムーズです。

通信手段 — eSIMが便利

サウジアラビアでの通信手段は、eSIMが最も便利でコスパ良し。事前にオンラインで購入してQRコードをスキャンするだけで、現地到着後すぐに使えます。

通信手段 料金目安 メリット・デメリット
eSIM(推奨) 1,500〜3,000円
(7日 / 5〜10GB)
空港でSIM購入不要、設定簡単、日本で事前購入可
現地SIM 2,000〜4,000円
(7日 / 10GB)
空港やショップで購入。SIMロック解除が必要
ポケットWi-Fi 1日1,200〜1,800円 複数デバイス使用可。荷物が増える、充電必要

おすすめeSIMプロバイダーはAiraloHolaflyNomadなど。いずれも日本語対応で、購入から設定まで簡単です。

空港から市内へのアクセス

空港 市内までの距離 交通手段 料金・所要時間
キング・ハリド国際空港
(リヤド)
約35km タクシー / Uber 1,200〜2,000円 / 30〜40分
キング・アブドゥルアズィーズ国際空港
(ジェッダ)
約20km タクシー / Uber 800〜1,500円 / 20〜30分
キング・ファハド国際空港
(ダンマーム)
約30km タクシー / Uber 1,000〜1,800円 / 30分

サウジアラビアではUberCareem(現地版Uber)が広く使われており、タクシーよりも安全で料金も明確。アプリをダウンロードしておけば、英語が通じなくても目的地に行けます。

簡単なアラビア語フレーズ

日本語 アラビア語 読み方
こんにちは السلام عليكم アッサラーム・アライクム
ありがとう شكرا シュクラン
どういたしまして عفوا アフワン
はい نعم ナアム
いいえ لا ラー
すみません عذرا ウズラン
お願いします من فضلك ミン・ファドゥリク
いくらですか? كم السعر؟ カム・アッシル?
さようなら مع السلامة マア・サラーマ

リヤドやジェッダの観光地では英語が通じますが、ローカルエリアではアラビア語のみの場合も。基本的な挨拶を覚えておくと、現地の人と打ち解けやすくなります。

旅行時の注意事項

服装規定

サウジアラビアでは、男女ともに肌の露出を控えた服装が求められます。女性は長袖・長ズボンまたはロングスカートが基本。アバヤ(黒いローブ)の着用は義務ではなくなりましたが、肩と膝を隠す服装は必須。男性も短パンやタンクトップはNG。モスクや公共施設では特に厳格なので注意。

ただし、近年は規制が緩和されており、観光エリアやホテル内ではカジュアルな服装でもOK。とはいえ、現地の文化を尊重する姿勢が大切です。

アルコール禁止

サウジアラビアではアルコールの製造・販売・所持・飲酒がすべて違法。空港の免税店でも売っていません。持ち込みも厳しく取り締まられ、見つかれば罰金や国外退去、最悪の場合は禁固刑も。絶対に持ち込まないこと。

礼拝時間の休業

1日5回の礼拝時間(サラート)には、多くの店やレストランが30分〜1時間ほど閉店します。特に金曜の昼(ジュムア礼拝)は長時間閉まるため、買い物や食事の計画には注意。礼拝時間はアプリ(Muslim Pro など)で確認可能。

写真撮影の制限

軍事施設、政府機関、空港の一部エリアは撮影禁止。また、現地の人(特に女性)を無断で撮影するのは厳禁。トラブルになる可能性があるため、必ず許可を取ること。観光地やレストランでの撮影は問題ありません。

治安について

サウジアラビアの治安は、一般的に非常に良好。凶悪犯罪は少なく、観光客が狙われることもほぼありません。ただし、イエメン国境付近やイラク国境付近は情勢不安定なため近づかないこと。リヤドやジェッダなど主要都市は夜でも安全に歩けますが、貴重品の管理は徹底しましょう。

まとめ — サウジアラビアで、新しい世界が待っている

灼熱の砂漠、煌めく都市、古代遺跡、そして温かい人々。サウジアラビアは、これまで多くの旅行者にとって「未知の国」でした。でも、2019年の観光ビザ解禁以来、この国は急速に変わりつつあります。

マダイン・サーレハの岩窟墓に朝日が差し込む瞬間、エッジ・オブ・ザ・ワールドの断崖から見下ろす無限の荒野、リヤドの摩天楼が夕暮れに染まる光景。どれも、一生忘れられない記憶になるはずです。

アラビアコーヒーの香り、スークの賑わい、砂漠の星空。冒頭で感じたあのワクワクは、実際に訪れたあなたの心に、もっと鮮やかに刻まれるでしょう。

「行こうかな」と思った今が、いちばんいいタイミングです。

サウジアラビアは、まだ日本人観光客が少ない「穴場」。今なら、混雑を避けて、ゆっくり観光を楽しめます。次の長期休暇、ぜひサウジアラビア行きのフライトを検索してみてください。そこには、あなたがまだ知らない世界が待っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました