イラン旅行完全ガイド2025|観光・費用・治安を徹底解説

ペルシャ絨毯の繊細な模様が足元に広がり、バザールからはサフランとバラ水の甘い香りが漂う。色とりどりのタイルモザイクが陽光を受けて輝き、アザーン(礼拝の呼びかけ)の荘厳な響きが古都の空に響き渡る。これが、イラン。中東と聞いて想像するイメージとは全く違う、驚きと感動に満ちた世界が待っています。5000年以上の歴史を持つペルシャ文明の遺産と、世界一親切と言われるイラン人のホスピタリティ。日本人観光客はまだ少ないけれど、訪れた人は口を揃えて言います。「イランは人生で最も心を動かされた国だった」と。読み終わるころには、きっとあなたもイスファハーンの青いモスクを検索しているはずです。

イランってどんな国?基本情報

項目 内容
正式名称 イラン・イスラム共和国
首都 テヘラン(人口約900万人)
言語 ペルシャ語(ファールシー語)
通貨 イラン・リアル(IRR) 1米ドル=約50,000リアル
時差 日本より5時間30分遅れ(サマータイムあり)
フライト時間 直行便なし。経由便で約14〜18時間
ビザ 必要(到着ビザVOA取得可能・約75ユーロ)
宗教 イスラム教シーア派(約90%)
治安レベル 観光地は比較的安全(外務省渡航情報要確認)

イランは日本の約4.5倍の国土に8400万人が暮らす中東の大国。ニュースで報道されるイメージと実際の姿は大きく異なります。観光地では女性一人旅も多く、「世界一親切な国」として旅行者の間で語り継がれるほど。ペルシャ語は難しそうに見えますが、観光地では英語が通じることも多く、Google翻訳アプリがあれば大丈夫。むしろ、イラン人の「外国人をもてなしたい」という熱意に圧倒されるはずです。

イラン旅行の費用はどれくらい?

イラン旅行は想像以上にリーズナブル。為替レートが有利なため、現地での物価は驚くほど安く感じられます。ただし航空券代が大きな割合を占めるため、経由便の選び方がコストを左右します。ここでは7日間の旅行を例に、費用の目安をご紹介します。

航空券の料金目安

航空会社・ルート 料金目安 特徴
ターキッシュエアラインズ(イスタンブール経由) 10〜15万円 サービス良好、乗り継ぎスムーズ
カタール航空(ドーハ経由) 12〜18万円 高評価エアライン、機内快適
エミレーツ航空(ドバイ経由) 13〜20万円 豪華機材、ドバイ観光も可能
マハン航空(直行便あり) 8〜12万円 イランの航空会社、コスパ良
アエロフロート(モスクワ経由) 9〜14万円 低価格、乗り継ぎ時間要注意

狙い目は3〜5月と9〜11月のベストシーズン直前。2〜3か月前の予約なら10万円前後で購入できることも。夏休みや年末年始は20万円を超えることもあるため、時期選びが重要です。ターキッシュエアラインズはサービスと価格のバランスが良く、初イラン旅行におすすめです。

ホテル・宿泊費の目安

宿泊タイプ 1泊料金 特徴
ゲストハウス・ホステル 1,000〜2,500円 清潔、旅行者同士の交流も
3つ星ホテル 3,000〜6,000円 快適、朝食付き、好立地
4つ星ホテル 6,000〜12,000円 モダン設備、屋上レストラン
伝統的キャラバンサライ 5,000〜10,000円 歴史ある隊商宿、雰囲気抜群
5つ星高級ホテル 15,000〜30,000円 贅沢空間、フルサービス

イランのホテルは日本や欧米と比べて格段に安い! 東京のビジネスホテル1泊分で、イスファハーンやシーラーズの素敵な4つ星ホテルに2〜3泊できてしまいます。特におすすめはキャラバンサライを改装した伝統宿。何百年も前の隊商宿で眠る体験は、イランでしか味わえません。Booking.comやAgodaで予約可能ですが、現地で直接交渉するとさらに安くなることも。

7日間の総費用シミュレーション

節約旅行

15〜20万円

エコノミー重視、ゲストハウス

  • 航空券: 9〜12万円
  • 宿泊: 1.5〜2万円
  • 食費・交通: 2〜3万円
  • 観光・お土産: 2〜3万円

スタンダード

25〜35万円

快適ホテル、余裕ある観光

  • 航空券: 12〜16万円
  • 宿泊: 4〜6万円
  • 食費・交通: 4〜6万円
  • 観光・お土産: 5〜7万円

リッチ旅行

40〜60万円

高級ホテル、専用ガイド付き

  • 航空券: 18〜25万円
  • 宿泊: 10〜15万円
  • 食費・交通: 6〜10万円
  • 観光・ガイド: 6〜10万円

💡 現地での支払いは現金が基本

イランでは国際制裁の影響で、Visa/Mastercardなどのクレジットカードが使えません。米ドルまたはユーロを持参し、現地で両替するのが一般的。両替所は空港やホテル、バザール周辺にあり、レートも比較的良好です。治安は良いですが、大金は分散して持ち歩きましょう。

イランの絶対に訪れたい観光スポット

イランには24のユネスコ世界遺産があり、ペルシャ帝国の栄華を今に伝える遺跡と、驚くほど美しいイスラム建築が点在しています。ここでは特に感動的な主要スポットを厳選してご紹介します。

イマーム広場(イスファハーン)— 世界で最も美しい広場

イスファハーンの中心にあるイマーム広場は、縦512m×横163mの巨大な広場。四方を荘厳なイスラム建築に囲まれた光景は、まさに「イスファハーンは世界の半分」という古い格言を実感させます。夕暮れ時、広場全体が黄金色に染まり、青いタイルモザイクのドームが空に浮かび上がる瞬間。その美しさに言葉を失います。

広場を囲む4つの傑作建築がすべて世界遺産。北側のケイサリーエ門をくぐるとバザールの迷宮が広がり、南側のイマーム・モスクは何万枚もの青いタイルが織りなす幾何学模様が圧巻。東側のシェイフ・ロトフォッラー・モスクは、内部に入ると光の加減で色を変える不思議なドームに魅了されます。そして西側のアーリー・ガープー宮殿の6階バルコニーからは、広場全体を見下ろす絶景が待っています。

広場では地元の家族連れがピクニックを楽しみ、子どもたちがサッカーをし、恋人たちが馬車に乗っています。観光地なのに、生活の場でもある。この不思議な調和がイスファハーンの魅力です。夜はライトアップされた建築群が幻想的。ぜひ昼と夜、両方の顔を見てください。

ペルセポリス(シーラーズ郊外)— ペルシャ帝国の栄華

紀元前518年、ダレイオス1世によって建設されたペルシャ帝国の儀式都市ペルセポリス。アレクサンドロス大王に焼き払われてから2300年以上が経った今も、巨大な石柱と精緻なレリーフが当時の繁栄を物語っています。

入口のクセルクセス門をくぐると、人面有翼獣ラマッスの巨像が迎えてくれます。背の高さの3倍以上もある石柱が林立するアパダーナ(謁見の間)では、かつて世界中から集まった使節団がペルシャ王に貢物を献上しました。東側階段のレリーフには、23の民族が列をなして歩く姿が今も鮮明に残っています。メディア人、エラム人、バクトリア人…教科書で見た古代の人々が、ここでは手に取るように見える。歴史が苦手だった人でも、きっと胸が熱くなるはずです。

遺跡の背後にはコーエ・ラフマト(慈悲の山)がそびえ、王族の墓が岩壁に刻まれています。午後3時頃、遺跡全体が黄金色に輝く時間帯が写真撮影のベストタイミング。シーラーズから車で約1時間、ツアーか専用車でのアクセスが一般的です。

ナスィーロル・モルク・モスク(シーラーズ)— ピンクモスクの魔法

「ピンクモスク」の愛称で世界中のフォトグラファーを魅了するナスィーロル・モルク・モスク。ここで体験できるのは、光と色が織りなす奇跡のような瞬間です。

狙うべきは早朝7:00〜9:00の朝日。東側のステンドグラスから差し込む光が、絨毯の上に虹色の万華鏡模様を描き出します。ピンク、青、紫、オレンジ…色とりどりの光が床一面に広がり、その中に立つと自分自身が光に包まれる。インスタグラムで見た景色が目の前に広がる瞬間、思わず息を飲みます。

午前中を逃すと光の魔法は見られないため、シーラーズ滞在では最優先で訪問スケジュールに組み込むべき場所。入場料は非常に安く(20万リアル=約300円)、写真撮影も自由。ただし礼拝の時間帯は立ち入り禁止エリアがあるため、ガイドと一緒に訪れるのがベストです。

ゴレスターン宮殿(テヘラン)— カジャール朝の豪華絢爛

テヘランで唯一の世界遺産、ゴレスターン宮殿。カジャール朝(1785〜1925年)の王宮として使われた建物群は、ペルシャ建築とヨーロッパ様式が融合した独特の美を誇ります。

中庭に入った瞬間、目に飛び込んでくるのは鏡の間(Marble Throne Hall)の眩いばかりの輝き。天井から壁まで、何千枚もの鏡のモザイクが施され、シャンデリアの光が無限に反射する空間。ここで戴冠式が行われた歴史を知ると、その豪華さに納得します。大理石の玉座(Takht-e Marmar)は65トンの黄色大理石で作られ、ペルシャ芸術の粋を集めた傑作。細部まで彫り込まれた文様は、何時間見ていても飽きません。

宮殿内にはカジャール時代の絵画、陶器、武器などが展示され、ペルシャ王朝の最後の輝きを今に伝えています。庭園の池と噴水、色とりどりのタイル装飾が美しく、写真撮影スポットとしても人気。テヘラン滞在の半日観光に最適です。

三十三橋(イスファハーン)— 夜景が美しいザーヤンデ川の名橋

イスファハーンを流れるザーヤンデ川にかかる三十三橋(シーオ・セ・ポル橋)は、1602年に建設された全長298mの二層アーチ橋。33個のアーチが連なる姿が名前の由来です。

昼間も美しいですが、真価を発揮するのは夜のライトアップ時間。黄金色の光に照らされた橋が川面に映り込み、幻想的な光景が広がります。橋の上は地元の人々の憩いの場。家族連れがピクニックを楽しみ、若者たちが歌を歌い、老人たちがチャイを飲みながら談笑しています。外国人観光客を見かけると、「どこから来たの?」「イランは楽しい?」と気さくに話しかけてくる人たち。旅行者を歓迎するイラン人の温かさを、最も自然に体験できる場所です。

川の水量は季節によって変動し、乾季には干上がることもありますが、橋そのものの美しさは変わりません。近くには同じく美しいハージュー橋もあるため、両方を散策するのがおすすめ。夕方から夜にかけてのんびり過ごすと、イランの日常が見えてきます。

その他の見逃せないスポット

ヤズド旧市街

砂漠の中の迷路都市。土壁の家々と風の塔が織りなすおとぎ話の世界

アリサドル鍾乳洞

ボートで巡る世界最大級の水中鍾乳洞。幻想的な地下世界

カスピ海沿岸

緑豊かな森と美しいビーチリゾート。イランのもう一つの顔

バムの城塞都市

日干しレンガで作られた世界最大の土の建造物。圧倒的スケール

タブリーズのバザール

中東最古・最大級の屋根付きバザール。絨毯や香辛料が並ぶ商人の迷宮

ペルシャ庭園群

9つの庭園が世界遺産。水・緑・建築が調和する天国の再現

イランの絶品グルメ — ペルシャ料理を堪能

正直に言います。イラン旅行の30%は「食」です。ペルシャ料理は中東料理とは一線を画す繊細な味わいで、サフラン、バラ水、ナッツ、ドライフルーツを巧みに使った料理の数々は、驚きと感動の連続。スパイシーすぎず、日本人の口にも合いやすいのが特徴です。

絶対に食べたいペルシャ料理トップ10

料理名 どんな料理? 価格目安
チェロウ・カバーブ ジューシーな羊肉や鶏肉の串焼き×サフランライス。イランの国民食!バターがじゅわ〜っと染み込んだご飯が最高 300〜600円
フェセンジャーン ザクロとクルミのソースで煮込んだ鶏肉。甘酸っぱくてコクがあり、一度食べたら忘れられない味 400〜700円
ゴルメ・サブジ ハーブたっぷりの羊肉シチュー。パセリ、コリアンダー、ネギの香りが食欲そそる家庭の味 300〜500円
タチン ご飯の底をカリッと焼いたライス料理。黄金色の香ばしいおこげが絶品!鶏肉やナス入りも 350〜600円
アーブグーシュト 羊肉と豆の伝統スープ。石臼で潰して食べるユニークな体験。ボリューム満点の庶民料理 250〜450円
ゼレシュク・ポロ ゼレシュク(バーベリー)の赤い実が宝石のように散りばめられたライス。サフランとバターの香りが華やか 400〜650円
クークー・サブジ ハーブたっぷりのペルシャ風オムレツ。朝食にもおやつにも。ふわふわ食感でヘルシー 200〜350円
バーガリー・ポロ そら豆とディルのご飯料理。春の味覚。羊肉と一緒に炊き込んだ優しい味わい 350〜550円
シーシ・カバーブ みじん切り羊肉の串焼き。炭火でジュージュー焼かれたジューシーな肉汁が口の中で弾ける 400〜700円
カレ・パチェ 羊の頭肉と足のスープ。早朝限定の名物朝食。濃厚でコラーゲンたっぷり、現地人に混じって挑戦したい一品 300〜500円

イランスイーツ & ドリンク

ペルシャのお菓子は、砂糖とバラ水、ピスタチオを使った上品な甘さが特徴。スパイス入りのチャイと一緒に味わうと、至福のひとときです。

名前 特徴
バクラヴァ 薄いパイ生地の層にピスタチオとシロップ。サクサク×甘〜いが癖になる
ソハン ゴムの特産品。サフラン、ピスタチオ、バターのキャラメル風。お土産に最適
ファールーデ ライスヌードル入りローズウォーターシャーベット。シーラーズ名物、暑い日の救世主
ペルシャチャイ 濃厚な紅茶に角砂糖を溶かして。サモワール(湯沸かし器)で淹れた伝統の味
ドゥーグ 塩味のヨーグルトドリンク。ミント入りでさっぱり。食事との相性抜群

おすすめグルメエリア

イスファハーンのバザール周辺

伝統レストラン「Abbasi Hotel」の中庭で食べるディナーは格別。屋台も充実

シーラーズのロトファリー通り

若者に人気のカフェとレストラン街。ファールーデの名店が集まる

テヘランのダルバンド

山の中腹のレストラン街。川沿いのテラス席でカバーブを。夜景も美しい

ヤズドのアミール・チャグマグ広場

砂漠都市ならではの料理。ライトアップされた広場を眺めながらディナー

イランではアルコールは禁止

イスラム教シーア派の国のため、アルコール飲料の販売・消費は法律で禁止されています。代わりにノンアルコールビール(ドゥーグに似た味)やフルーツジュース、チャイを楽しみましょう。レストランでの食事は非常に安価で、一食300〜800円程度が相場です。

イランでしかできない体験

バザールで絨毯ハンティング

ペルシャ絨毯は世界最高峰の芸術品。イスファハーンやタブリーズのバザールでは、職人が何か月もかけて手織りした絨毯が所狭しと並びます。商人との値段交渉も楽しみの一つ。チャイを飲みながら、絨毯の産地や模様の意味を聞いているうちに、気づけば数時間が経過。

本物の手織り絨毯は高価(数万円〜数百万円)ですが、小さなサイズなら手頃な価格で購入可能。裏面の結び目を確認すれば、手織りか機械織りか見分けられます。絨毯を買わなくても、バザールを歩くだけで迷宮探検気分が味わえます。

砂漠の星空キャンプ

ヤズド郊外やダシュテ・カビール砂漠では、ラクダに乗って砂丘へ向かい、星空の下でキャンプする体験ツアーが人気。街の灯りが一切ない砂漠の夜は、天の川が肉眼ではっきりと見える圧巻の星空。

焚き火を囲みながらガイドが話すペルシャの伝説、そして真夜中の静寂。都会の喧騒を忘れ、宇宙と自分だけが存在するような感覚に包まれます。朝は砂漠の日の出を眺めながらチャイとナンの朝食。一生忘れられない体験になるはずです。

ハンマーム(伝統公衆浴場)体験

何百年も続くペルシャの伝統、ハンマーム。イスファハーンやカーシャーンには、今も営業する歴史的なハンマームがあり、スクラブマッサージとサウナを体験できます。美しいタイル装飾のドーム天井の下、温かい大理石の上に寝転がり、係員にゴシゴシと垢すりされる。

最初は恥ずかしいけれど、終わった後の爽快感は格別。地元の人たちと一緒に入浴する体験は、イラン文化の深い部分に触れる貴重な機会です。男女別で営業時間が分かれているため、事前確認必須。

イラン人家庭でのホームビジット

イランの最大の魅力は「人」だと言っても過言ではありません。街を歩いていると、「家に来てチャイを飲んでいかない?」と誘われることも珍しくありません。CouchSurfingやツアー会社を通じた家庭訪問プログラムもあり、イラン人家庭の温かさを直に体験できます。

家庭料理をご馳走になり、家族写真を見せてもらい、子どもたちと遊ぶ。言葉が通じなくても、Google翻訳とジェスチャーでコミュニケーションは成立します。帰るときには「また来てね」と手を振られ、目に涙が浮かぶ旅行者も多いとか。イランで得られるのは、観光スポットの写真だけではありません。人との心の繋がりです。

イランの主要都市ガイド

テヘラン

首都、近代と伝統が混在する大都市。ゴレスターン宮殿、国立博物館、グランドバザール。北部の高級エリアとバザール地区のコントラストが面白い。

アクセス:国際線到着地点。市内は地下鉄が便利

イスファハーン

「イランのフィレンツェ」青いモスクと橋の美しい古都。イマーム広場周辺で2〜3日滞在推奨。イラン観光のハイライト。

アクセス:テヘランからバス6時間 or 飛行機1時間

シーラーズ

詩と庭園の街。ピンクモスク、ペルセポリス遺跡への拠点。バラとナイチンゲールの詩が似合う優雅な街。

アクセス:テヘランから飛行機1.5時間、バス12時間

ヤズド

砂漠のおとぎ話の街。土壁の迷路、風の塔、ゾロアスター教寺院。世界遺産の旧市街を歩くだけで時間が止まる。

アクセス:イスファハーンから夜行バス6時間

カーシャーン

オアシス都市。フィーン庭園、伝統的な豪邸(ハーネ)が美しい。バラ水の生産地でもあり、春は花の香りに包まれる。

アクセス:テヘラン〜イスファハーン間に位置、立ち寄り推奨

タブリーズ

北西部の商業都市。世界遺産の巨大バザール、青いモスク。トルコ文化の影響が色濃い国際都市。

アクセス:テヘランから飛行機1時間

イラン旅行のベストシーズン

イランは国土が広く、地域によって気候が大きく異なります。ただし一般的には春と秋が観光に最適。砂漠地帯と山岳地帯の温度差は激しいため、訪問都市に合わせた準備が必要です。

春(3〜5月)

★★★★★

気温:15〜28℃ — 最高の季節。花が咲き誇り、カーシャーンではバラ祭り開催。ペルシャ新年(ノウルーズ、3月下旬)は混雑するが、祝祭の雰囲気が味わえる。

おすすめ度:最高 どの都市も快適

夏(6〜8月)

★★☆☆☆

気温:30〜45℃ — 砂漠地帯は灼熱。ただしカスピ海沿岸や山岳地帯は涼しく快適。テヘラン北部の避暑地やアルボルズ山脈はおすすめ。観光客少なめ。

注意: 砂漠都市は避けるのが無難

秋(9〜11月)

★★★★★

気温:18〜30℃ — 春に並ぶベストシーズン。空が澄み渡り、遺跡観光に最適。果物が美味しい季節。ペルセポリスやイスファハーンは特に美しい。

おすすめ度:最高 航空券も比較的安い

冬(12〜2月)

★★★☆☆

気温:0〜15℃ — テヘランやイスファハーンは寒く雪も。ただし南部(シーラーズ)は温暖で快適。スキーリゾートも楽しめる。観光客が少なく静か。

注意: 防寒具必須、暖房設備要確認

結論:4月下旬〜5月、または10月〜11月上旬がベスト。
ノウルーズ(3月下旬)とラマダン期間は避けるのが無難です。ラマダン中は日中レストランが閉まっていることが多く、観光に支障が出る可能性があります。イラン暦はグレゴリオ暦と異なるため、訪問前に確認しましょう。

イラン旅行の実用情報

ビザの取得方法

日本人はイラン入国にビザが必要ですが、到着ビザ(VOA: Visa on Arrival)が取得可能です。以下の方法があります。

取得方法 費用 所要時間 特徴
到着ビザ(VOA) 75ユーロ 1〜3時間 空港で即取得。簡単だが待ち時間あり
事前ビザ(大使館) 約8,000円 1〜2週間 東京の大使館で申請。確実だが手間
e-Visa(オンライン) 約50ユーロ 数日 公式サイトで申請。到着時の手続き簡略化

米国ビザ保有者は注意

パスポートにアメリカやイスラエルの入国スタンプがある場合、審査が厳しくなることがあります。事前ビザ取得が推奨されます。また、イランに入国すると米国ESTA免除プログラムが使えなくなるため、アメリカ渡航予定がある方は順序を検討してください。

日本からのアクセス

日本からイランへの直行便はなく、中東またはヨーロッパ経由が一般的。主要ルートは以下の通りです。

経由地 航空会社 総飛行時間 特徴
イスタンブール ターキッシュエアラインズ 約16時間 乗り継ぎスムーズ、人気
ドーハ カタール航空 約18時間 機内快適、サービス良
ドバイ エミレーツ航空 約17時間 豪華、ドバイ観光も可
モスクワ アエロフロート 約14〜16時間 低価格だが寒い

イランの主要国際空港はテヘラン・イマーム・ホメイニー国際空港(IKA)。市内まではタクシーで約1時間、料金は交渉制ですが100万〜150万リアル(約1,500〜2,000円)が相場。空港で両替し、小額紙幣を用意しておきましょう。

Wi-Fi・通信事情

イランでは国際制裁の影響で、多くのSNS(Instagram、Facebook、Twitter、WhatsApp)がブロックされています。VPNアプリを使えば接続可能ですが、通信速度は遅め。

  • 現地SIMカード:空港や街中のショップで購入可能。1週間データ無制限で約500〜1,000円。MTNやIrancellが主要キャリア。
  • eSIM:Airaloなどのアプリで事前購入できますが、イラン対応プランは限定的。
  • VPN:渡航前に必ずVPNアプリをダウンロード。NordVPN、ExpressVPNなどが推奨。

ホテルやカフェの無料Wi-Fiは比較的高速で、Google検索やメール送受信は問題なし。ただし動画視聴は厳しいです。

現地の移動手段

交通手段 特徴 料金目安
長距離バス(VIP) 快適なリクライニングシート、軽食付き。夜行バスが便利 500〜1,500円
国内線 イラン航空、マハン航空など。時間節約になるが遅延多い 3,000〜8,000円
タクシー(一般) 交渉制。配車アプリSnapp(イランのUber)が便利 100〜500円/回
地下鉄(テヘラン) 清潔で安全。女性専用車両あり。混雑時は避けたい 20〜50円
専用車チャーター ドライバー付き。複数人なら割安。英語ガイド付きも選べる 5,000〜15,000円/日

使えるペルシャ語フレーズ

日本語 ペルシャ語 カタカナ読み
こんにちは سلام サラーム
ありがとう متشکرم モタシャッケラム
お願いします لطفا ロトファン
はい / いいえ بله / نه バレ / ナ
いくらですか? چند؟ チャンデ?
美味しい خوشمزه ホシュマゼ
助けてください کمک コマック

治安と注意事項

女性の服装規定

イランでは女性は髪を隠すヘジャブ(スカーフ)着用が義務。長袖・長ズボン(またはロングスカート)も必須です。空港到着時から適用されるため、機内で着替えましょう。違反すると罰金や注意を受けます。ただし、観光地では比較的ゆるく、カラフルなスカーフでおしゃれを楽しむ女性旅行者も多いです。

  • 治安:観光地は比較的安全。夜間の一人歩きも問題ない場所が多いですが、常識的な注意は必要。スリや詐欺は少ないです。
  • 写真撮影:政府施設、軍事施設、警察、女性(許可なく)の撮影は禁止。モスク内部は許可が必要な場合あり。
  • アルコール:全面禁止。持ち込みも厳禁です。
  • 公共の場での男女の接触:未婚カップルの手つなぎやハグは避けましょう。
  • 外務省渡航情報:訪問前に必ず確認。国境地帯(アフガニスタン、イラク国境付近)は渡航中止勧告が出ています。

お土産におすすめ

ペルシャ絨毯

小さなサイズなら1万円〜。一生物の芸術品

サフラン

世界最高品質。日本の1/3以下の価格で購入可能

ピスタチオ

大粒で濃厚。ばらまき土産に最適

細密画(ミニアチュール)

象牙に描かれた繊細な絵画。額装されたものも

バラ水

カーシャーン産が有名。化粧水や料理に使える

ターコイズ(トルコ石)

イランは産地。アクセサリーや置物が豊富

まとめ — イランで待つ、一生に一度の旅

サフランとバラ水の甘い香り、青いタイルモザイクが陽光を受けて輝く瞬間、バザールで交わされる笑顔と「サラーム!」の声。イランで体験するのは、ただの観光ではありません。5000年の歴史が息づく文明の中心地で、世界一親切と言われる人々に出会い、ペルシャ文化の奥深さに触れる。それはまさに「旅で、自分を超える」体験そのものです。

ニュースで見るイメージと実際のイランは全く違います。女性一人旅でも安全に旅ができ、現地の人々は外国人を心から歓迎してくれます。ペルセポリスの石柱の前に立ったとき、イスファハーンのイマーム広場で夕陽を眺めたとき、ピンクモスクの光に包まれたとき。あなたは確信するでしょう。「イランに来て、本当によかった」と。

費用は思ったより安く、治安も想像以上に良好。あとは一歩を踏み出す勇気だけ。「行こうかな」と思った今が、いちばんいいタイミングです。フライトを検索して、ビザを準備して、ペルシャの風に吹かれに行きましょう。イランは、あなたが想像する以上の感動を、必ず届けてくれます。

さあ、ペルシャの大地へ。
あなたを変える旅が、イランで待っています。

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