日本から約14時間。リスボン空港に降り立った瞬間、地中海の潮風と焼きたてのエッグタルトの甘い香りが混じり合い、レトロな黄色い路面電車がガタゴトと坂道を登っていく音が聞こえてきます。アズレージョの青いタイルが輝く旧市街、大西洋に沈む黄金色の夕日、そして夜には哀愁漂うファドの歌声が響く――ポルトガルは、ヨーロッパの中でも特別な魅力を持つ国です。「物価が高い」というヨーロッパのイメージを覆す、驚きのコスパ。「英語が通じにくい」という不安を吹き飛ばす、温かく親切な人々。読み終わるころには、きっとフライトを検索しているはずです。
ポルトガルってどんな国?基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式国名 | ポルトガル共和国(República Portuguesa) |
| 首都 | リスボン(Lisboa)— 人口約50万人の港町 |
| 公用語 | ポルトガル語(英語は観光地なら通じることが多い) |
| 通貨 | ユーロ(€)— 1ユーロ=約160円(2026年2月時点) |
| 時差 | 日本より9時間遅れ(サマータイム時は8時間) |
| フライト時間 | 成田・羽田から約14〜16時間(経由便) |
| ビザ | 90日以内の観光なら不要(パスポート残存期間は3か月以上) |
| 気候 | 地中海性気候 — 夏は乾燥、冬は雨が多い |
ビザ不要、治安も良好、そしてヨーロッパの中では驚くほど物価が安い――ポルトガルは、ヨーロッパ初心者にも旅慣れた人にも、どちらにもおすすめできる国です。
旅の予算はどれくらい?費用の目安
「ヨーロッパは高い」というイメージがあるかもしれませんが、ポルトガルは別格です。フランスやイタリアと比べても、同じ予算で1.5倍の体験ができる国。それでいてクオリティは変わらない――いや、むしろポルトガルでしか味わえない体験が溢れています。ここでは、3泊5日のリスボン滞在を想定した費用の目安をご紹介します。
航空券の相場
| 時期 | 価格帯(往復) | 特徴 |
|---|---|---|
| オフシーズン (11〜3月) |
7〜10万円 | 狙い目!早期予約なら6万円台も |
| 春・秋 (4〜5月、9〜10月) |
10〜14万円 | 気候良好、観光ベストシーズン |
| 夏季 (6〜8月) |
12〜18万円 | ハイシーズン、早めの予約必須 |
| 年末年始 | 15〜20万円 | 繁忙期、最も高額 |
航空券のお得ワザ
経由地を工夫すると安くなることが多いです。たとえば中東経由(ドバイ、ドーハ)や欧州主要都市経由(アムステルダム、パリ)を選ぶと、直行便より3〜5万円安いことも。ただし乗り継ぎ時間が長いので、時間に余裕のある方向けです。また、火曜・水曜出発は週末出発より平均2万円安い傾向があります。
ホテル代の相場
| タイプ | 1泊の価格 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|
| ドミトリー | 1,500〜3,000円 | バックパッカー、学生旅行、交流を楽しみたい人 |
| ゲストハウス 個室 |
3,500〜6,000円 | 節約しつつプライバシーも欲しい人 |
| 3つ星ホテル | 7,000〜12,000円 | 立地とコスパ重視、快適に過ごしたい人 |
| 4つ星ホテル | 12,000〜20,000円 | 観光に便利な立地、朝食込み、上質なサービス |
| ブティックホテル 5つ星 |
20,000〜40,000円 | 特別な記念日、ラグジュアリーな体験を求める人 |
ポルトガルのホテルは、ヨーロッパの中でも特にコスパが良いのが魅力です。パリやロンドンなら1泊2万円のホテルが、リスボンでは1万円以下で泊まれることも。しかも、歴史的建造物を改装したブティックホテルや、テージョ川を望む絶景ホテルなど、個性的な宿が多いんです。
現地での1日あたりの費用
| 項目 | 節約旅 | スタンダード | リッチ旅 |
|---|---|---|---|
| 食費(3食) | 2,000〜3,000円 | 4,000〜6,000円 | 8,000〜12,000円 |
| 交通費 | 500〜800円 | 1,000〜1,500円 | 2,000〜3,000円 |
| 観光・入場料 | 500〜1,000円 | 1,500〜2,500円 | 3,000〜5,000円 |
| その他 (カフェ、お土産) |
1,000〜1,500円 | 2,000〜3,000円 | 5,000〜8,000円 |
| 1日合計 | 4,000〜6,300円 | 8,500〜13,000円 | 18,000〜28,000円 |
3泊5日の総予算シミュレーション
節約旅行
12〜16万円
LCC経由便 + ゲストハウス
- 航空券: 7〜9万円
- 宿泊: 1.2〜1.8万円
- 現地費用: 1.2〜1.9万円
- 予備費: 1.6〜2.4万円
スタンダード
20〜28万円
主要航空会社 + 3〜4つ星ホテル
- 航空券: 10〜14万円
- 宿泊: 2.8〜4.8万円
- 現地費用: 2.6〜3.9万円
- 予備費: 4.6〜5.3万円
リッチ旅行
35〜50万円
ビジネスクラス + 5つ星ホテル
- 航空券: 15〜20万円
- 宿泊: 6〜12万円
- 現地費用: 5.4〜8.4万円
- 予備費: 8.6〜9.6万円
たとえば「スタンダードプラン」なら、東京〜沖縄の往復航空券と3泊分の宿泊費とほぼ同じ金額でヨーロッパ旅行ができてしまいます。信じられないかもしれませんが、これがポルトガルの魅力です。
絶対に訪れたい!ポルトガルの観光スポット
ポルトガルの魅力は、「小さな国だからこそ、濃密な体験ができること」。リスボンの坂道を登り、ポルトのワインセラーで乾杯し、シントラの宮殿で王族気分を味わい、ナザレの断崖絶壁で大西洋の荒波を眺める――1週間もあれば、この国の魅力をぎゅっと詰め込んだ旅ができます。ここでは、「ここだけは外せない!」というスポットを厳選してご紹介します。
リスボン — 7つの丘の街で、路面電車に揺られる
ポルトガルの首都リスボンは、「ヨーロッパで最もフォトジェニックな街」と言っても過言ではありません。急な坂道を上り下りするレトロな黄色い路面電車(トラム28番)、パステルカラーの建物が並ぶ旧市街、青いアズレージョ(タイル装飾)が輝く教会、そしてテージョ川に映る夕日――歩くだけで絵になる風景が続きます。
特におすすめなのが、アルファマ地区。迷路のように入り組んだ細い路地を歩いていると、ふと開けた広場に出て、そこには地元のおばあちゃんが洗濯物を干していたり、猫が日向ぼっこをしていたりします。観光地化されていない、リスボンの「素顔」がそこにはあります。夜になると、ファドの歌声が聞こえてくるレストランが点在し、哀愁漂うメロディーがこの街の歴史を物語ります。
また、ベレンの塔とジェロニモス修道院は必見。16世紀の大航海時代、ポルトガルが世界の海を支配していた栄光の時代を象徴する建築物です。繊細なマヌエル様式の装飾は、まるでレースのように美しく、「これが500年前に作られたものなのか」と息を呑むはずです。そしてベレン地区に来たなら、元祖エッグタルトの名店「パスティス・デ・ベレン」でアツアツのタルトを頬張ること。サクサクのパイ生地と、中からとろりと流れ出るカスタードクリームの組み合わせは、もはや芸術です。
サン・ジョルジェ城
丘の上からリスボンを一望できる絶景スポット
コメルシオ広場
黄色い建物に囲まれた、テージョ川沿いの美しい広場
バイロ・アルト地区
夜遊びの聖地、バーやクラブが集まるナイトライフの中心地
リベルダーデ通り
パリのシャンゼリゼに例えられる、高級ブランドが並ぶ並木道
シントラ — おとぎ話の世界へタイムスリップ
リスボンから電車で約40分。シントラは、「ヨーロッパの貴族が愛した避暑地」として知られる小さな町です。森の中に佇む宮殿や城が点在し、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだような気分になります。
中でも圧巻なのが、ペーナ宮殿。赤、黄色、青のカラフルな外観は、ディズニー映画に出てきそうなファンタジックな佇まい。丘の上に建っているので、宮殿からはシントラの町と大西洋を一望できます。晴れた日には、はるか遠くにロカ岬(ユーラシア大陸最西端の地)まで見えることも。宮殿内部も豪華絢爛で、王族の贅沢な暮らしぶりを垣間見ることができます。
もうひとつ忘れてはいけないのが、レガレイラ宮殿。ここは「不思議の国のアリス」を彷彿とさせる、秘密のトンネルや地下洞窟、螺旋階段が張り巡らされた、まるで謎解きゲームのような場所です。特に有名なのが「イニシエーションの井戸」。地下27メートルまで螺旋階段で降りていくと、そこから地下トンネルが伸びていて、庭園のあちこちに繋がっています。探検気分を味わいたい人には、これ以上ない場所です。
シントラ攻略のコツ
シントラは小さな町ですが、見どころが点在しているため、1日では回りきれません。特にペーナ宮殿は混雑するので、朝一番(9時オープン)に訪れるのがベスト。また、坂道が多いので、観光バス(434番)を使うか、タクシー・Uberを活用すると効率的です。歩きやすい靴は必須です。
ポルト — ワインと歴史の街
ポルトガル第2の都市ポルトは、リスボンとはまた違った魅力を持つ街。ドウロ川沿いに広がる旧市街は世界遺産に登録されており、カラフルな家々が川面に映る風景は息を呑むほど美しい。そしてポルトといえば、ポートワイン。
ドウロ川の対岸、ガイア地区にはポートワインのワイナリー(セラー)が軒を連ねています。ここでは見学ツアーに参加すれば、ワインの製造過程を学び、試飲もできます。甘口から辛口まで、さまざまなタイプのポートワインがあり、初心者でも楽しめるのが魅力。ワインに詳しくなくても、「美味しい」「これは好き」と感じるだけで十分です。ワイナリーのテラス席で、ドウロ川と旧市街を眺めながらワインを傾ける時間は、何にも代えがたい贅沢です。
また、ポルトにはレロ書店という世界で最も美しい書店のひとつがあります。赤い螺旋階段、ステンドグラス、天井まで続く本棚――ハリーポッターの作者J.K.ローリングがポルト在住時に通っていたとされ、物語の世界観に影響を与えたと言われています。書店なのに入場料がかかりますが(5ユーロ程度、本を購入すれば割引)、それでも訪れる価値は十分にあります。
ドン・ルイス1世橋
ドウロ川にかかる二層式の鉄橋、絶景の撮影スポット
クレリゴス教会
76mの塔に登れば、ポルト市街を360度パノラマで
サン・ベント駅
2万枚のアズレージョタイルで覆われた、世界一美しい駅
ボリャオン市場
新鮮な魚介類や地元の食材が並ぶ、食の宝庫
その他の絶景スポット
ロカ岬
ユーラシア大陸最西端の地、断崖絶壁から大西洋を一望
ナザレ
世界最大級の波が押し寄せるサーフィンの聖地
オビドス
城壁に囲まれた「谷間の真珠」と呼ばれる中世の村
エヴォラ
ローマ遺跡と白い街並みが美しい、世界遺産の古都
コインブラ
ポルトガル最古の大学がある、学生の街
ギマランイス
「ポルトガル発祥の地」初代国王が生まれた歴史の街
グルメ天国!ポルトガルの絶品料理
正直に言います。ポルトガル旅行の50%は「食」です。大西洋の新鮮な魚介類、伝統的な家庭料理、焼きたてのパン、そして甘くて幸せなスイーツ――どれもこれも、心に残る美味しさです。しかも、驚くほど安い。日本の居酒屋でちょっと飲み食いするのと同じくらいの予算で、本格的なポルトガル料理のフルコースを楽しめます。
絶対に食べたい定番料理
| 料理名 | どんな料理? | 価格目安 |
|---|---|---|
| バカリャウ (Bacalhau) |
ポルトガルの国民食、干しダラ料理。グラタン、コロッケ、煮込みなど調理法は365種類以上!ホクホクした身とクリーミーなソースの組み合わせが絶品 | 800〜1,500円 |
| フランセジーニャ (Francesinha) |
ポルト名物。サンドイッチにソーセージ、ステーキ、ハム、チーズを挟み、さらに上からチーズとビールベースのソースをたっぷり。見た目も味もパンチ力抜群! | 900〜1,300円 |
| カルド・ヴェルデ (Caldo Verde) |
ポルトガルの家庭料理、ケールとソーセージのスープ。シンプルながら深い味わいで、寒い日に食べると心も体も温まります | 400〜700円 |
| アローシュ・デ・マリスコス (Arroz de Marisco) |
魚介たっぷりのリゾット風炊き込みご飯。エビ、ムール貝、アサリがゴロゴロ入り、魚介の旨味が染み込んだ米が最高。日本人の口にピッタリ! | 1,000〜1,800円 |
| サーディン (Sardinhas Assadas) |
炭火で焼いたイワシ。特に6〜8月のイワシ祭りシーズンは、路上でジュージュー焼く香ばしい匂いが街中に漂います。レモンを絞って頬張る幸せ | 600〜1,000円 |
| ビファーナ (Bifana) |
薄切り豚肉をワインとニンニクで煮込み、パンに挟んだB級グルメ。ポルトガル版「豚の生姜焼きサンド」で、安くて美味しくてボリューム満点 | 300〜500円 |
| ペイシーニョシュ・ダ・オルタ (Peixinhos da Horta) |
インゲンの天ぷら。実は日本の天ぷらのルーツと言われる料理!衣サクサク、中はホクホク。日本人には懐かしい味わい | 400〜600円 |
スイーツ天国!甘党なら絶対外せない
ポルトガルはスイーツ大国でもあります。特に修道院発祥のお菓子が多く、卵黄をたっぷり使った濃厚な甘さが特徴。カフェに入れば、ショーケースに並ぶ色とりどりのスイーツに目移りしてしまうはず。
| スイーツ名 | どんなスイーツ? | 価格目安 |
|---|---|---|
| パステル・デ・ナタ (Pastel de Nata) |
ポルトガルの代名詞、エッグタルト。サクサクのパイ生地に、カスタードクリームがとろり。焼きたてに粉砂糖とシナモンをふって頬張る瞬間、幸せを感じます | 100〜150円 |
| トラヴィセイロ (Travesseiro) |
シントラ名物。パイ生地の中にアーモンドクリームと卵クリームが入った枕型のお菓子。サクサク×甘々で、コーヒーと相性抜群 | 150〜200円 |
| オヴォシュ・モーレシュ (Ovos Moles) |
アヴェイロ名物。卵黄と砂糖で作った超濃厚なクリームを、薄いオブラートで包んだお菓子。甘いもの好きにはたまらない! | 200〜300円 |
| ボーラ・デ・ベルリン (Bola de Berlim) |
ポルトガル版ベルリーナー。揚げパンに卵クリームがたっぷり。ビーチで売り歩くおじさんから買うのが定番スタイル | 120〜180円 |
カフェ文化を楽しもう
ポルトガル人は1日に何度もカフェに立ち寄り、エスプレッソ(ビッカ)を一杯ひっかけます。「カフェ・コン・レイテ」(カフェオレ)や「ガロン」(ミルク多め)もおすすめ。カフェでは必ずパステル・デ・ナタを注文しましょう。コーヒー1杯+エッグタルト1個で、たったの250円ほど。この贅沢な時間こそが、ポルトガルの日常です。
おすすめグルメエリア
タイム・アウト・マーケット(リスボン)
ミシュラン星付きから庶民派まで、有名店が集まるフードコート
リベイラ地区(ポルト)
川沿いに並ぶレストラン、テラス席でワインと料理を
バイロ・アルト(リスボン)
夜遊びエリア、タパス・バーやファド・レストランが密集
マトジーニョシュ海岸
リスボン郊外のビーチタウン、新鮮なシーフード三昧
ポルトガルならではの体験
ファド鑑賞 — 魂を揺さぶる哀愁の歌声
ポルトガルを語る上で欠かせないのが、ファド。ポルトガルの伝統音楽で、ギターの伴奏に乗せて歌われる哀愁漂うメロディーが特徴です。歌詞の内容は、恋の切なさ、故郷への郷愁、人生の儚さ――言葉が分からなくても、その歌声には心を揺さぶられます。
リスボンのアルファマ地区やバイロ・アルト地区には、ファドを聴けるレストランが点在しています。料理を楽しみながら、突然照明が落ち、歌手が登場する瞬間――その瞬間、レストラン全体が静まり返り、歌声だけが響きます。ファド鑑賞は予約がおすすめ。ディナー+ファド鑑賞で3,000〜5,000円ほどです。
アズレージョ作り体験 — ポルトガルのタイルアート
ポルトガルの街を歩いていると、どこもかしこも青いタイル(アズレージョ)で彩られています。建物の外壁、駅の構内、教会の内部――まるで街全体がアート作品のよう。このアズレージョは、ポルトガルの伝統工芸です。
リスボンやポルトでは、アズレージョ作りのワークショップが開催されています。真っ白なタイルに青い絵の具で絵を描き、焼き上げてもらえば、世界にひとつだけのお土産が完成。所要時間は2〜3時間、料金は3,000〜5,000円ほど。絵心がなくても大丈夫、インストラクターが優しく教えてくれます。
サーフィン — 大西洋の波に乗る
ポルトガルは、ヨーロッパ屈指のサーフィン大国。特にナザレは、世界最大級の波が押し寄せることで有名で、プロサーファーの聖地として知られています。冬には20メートルを超える巨大な波が発生し、その迫力は圧巻。
初心者でもサーフィンを楽しみたいなら、エリセイラやペニシェがおすすめ。ビーチ沿いにはサーフスクールが点在し、1日レッスン(ボード・ウェットスーツ込み)が5,000〜7,000円ほど。大西洋の波に乗る爽快感は、格別です。
ワイナリーツアー — ドウロ渓谷の絶景とワイン
ポートワインの産地、ドウロ渓谷は世界遺産にも登録されている絶景エリア。ブドウ畑が階段状に広がる美しい景色の中、ワイナリーを巡るツアーが人気です。
ツアーでは、ワイン製造の現場を見学し、ワインの歴史や種類について学び、最後には試飲タイム。ドウロ川をクルーズしながらワインを楽しむプランもあります。ポルトから日帰りツアーが出ており、料金は10,000〜15,000円ほど(ランチ・試飲込み)。ワイン好きには、これ以上ない体験です。
ベストシーズンはいつ?季節別の楽しみ方
ポルトガルは地中海性気候で、1年を通じて比較的温暖。ただし、季節によって楽しみ方が大きく異なります。「いつ行くのがベストか?」は、何を重視するかによって変わります。
春(3月〜5月)
★★★★★
平均気温: 15〜22℃ — 観光ベストシーズン
花が咲き誇り、街が最も美しい季節。混雑も少なく、航空券もハイシーズンより安い。4〜5月は特におすすめ。ただし朝晩は冷えるので羽織りものは必須。
夏(6月〜8月)
★★★★☆
平均気温: 25〜30℃ — ビーチリゾート満喫
暑く乾燥、ビーチやサーフィンに最高。6月はイワシ祭りで街中が盛り上がる。ただし観光客が多く、ホテル代も高騰。早めの予約必須。リスボンは灼熱なので熱中症注意。
秋(9月〜11月)
★★★★★
平均気温: 18〜24℃ — 実は穴場シーズン
9〜10月は春と並ぶベストシーズン。夏の暑さが和らぎ、海もまだ入れる。ブドウの収穫期でワイナリーツアーも充実。観光客が減り始めるので、ゆったり観光できます。
冬(12月〜2月)
★★★☆☆
平均気温: 10〜15℃ — 格安旅行のチャンス
雨が多く肌寒いが、航空券・ホテルは1年で最安。クリスマスマーケットやイルミネーションが美しく、冬ならではの魅力も。予算重視なら狙い目。ただしビーチは寒くて入れません。
結論: 4〜6月、9〜10月がベスト。天気・気温・混雑・費用のバランスが最も良いのはこの時期です。「コスパ重視」なら11〜3月、「ビーチ&イベント重視」なら6〜8月を選びましょう。
知っておきたい実用情報
通信・インターネット事情
| 方法 | メリット | 価格目安 |
|---|---|---|
| eSIM | SIMカード不要、アプリで即開通。手軽で便利、おすすめ | 7日間3GB: 800〜1,200円 |
| 現地SIM | 長期滞在に最適、現地で購入(空港・街中の店) | 1か月10GB: 1,500〜2,500円 |
| Wi-Fiレンタル | 複数人でシェア可能、受け取り・返却の手間あり | 1日: 800〜1,200円 |
| フリーWi-Fi | カフェ・ホテルで無料。ただしセキュリティに注意 | 無料 |
おすすめはeSIM
AiraloやUbigi、Holafly などのeSIMアプリを使えば、日本にいながら事前に購入・設定ができ、現地到着後すぐにネットが使えます。SIMカードの入れ替えも不要なので、初心者にも簡単。ヨーロッパ周遊プランもあるので、複数国を回る場合にも便利です。
空港から市内へのアクセス
| 交通手段 | 所要時間 | 料金 | 備考 |
|---|---|---|---|
| メトロ(地下鉄) | 約25分 | 1.7ユーロ(約270円) | 最安。赤線で市中心部へ直結 |
| エアロバス | 約30〜40分 | 4ユーロ(約640円) | 荷物が多い人向け、Wi-Fi完備 |
| タクシー | 約15〜20分 | 15〜20ユーロ(2,400〜3,200円) | 深夜・早朝、複数人なら割安 |
| Uber / Bolt | 約15〜20分 | 10〜15ユーロ(1,600〜2,400円) | 事前に料金確認できて安心 |
市内の移動手段
リスボンの旧市街は徒歩でも回れますが、坂道が多いので、メトロ・トラム・バスを活用するのが賢い選択。特にトラム28番は、観光名所を巡るルートなので、乗るだけで観光になります(ただし激混み)。
ヴィヴァ・ヴィアジェン・カードという交通ICカードを購入すれば、メトロ・トラム・バスを何度でも使えます。1日券(6.8ユーロ=約1,100円)がおすすめ。カードは空港・駅・メトロの券売機で購入できます。
使えるポルトガル語フレーズ
ポルトガルでは英語が通じる場所も多いですが、現地語で話しかけると、格段に親切にしてもらえます。発音は難しくても、笑顔で伝えれば大丈夫。以下の基本フレーズを覚えておくと便利です。
| 日本語 | ポルトガル語 | 発音のコツ |
|---|---|---|
| こんにちは | Olá | オラー |
| ありがとう | Obrigado (男性) / Obrigada (女性) | オブリガード / オブリガーダ |
| すみません | Com licença | コン・リセンサ |
| お願いします | Por favor | ポル・ファヴォール |
| はい / いいえ | Sim / Não | シン / ナウン |
| いくらですか? | Quanto custa? | クアント・クシュタ? |
| お会計お願いします | A conta, por favor | ア・コンタ、ポル・ファヴォール |
| 美味しい! | Delicioso! | デリスィオーゾ! |
| トイレはどこですか? | Onde fica a casa de banho? | オンジ・フィカ・ア・カザ・ジ・バーニョ? |
| 助けてください | Ajude-me | アジューデ・メ |
チップ文化について
ポルトガルではチップは義務ではありませんが、感謝の気持ちとして渡すと喜ばれます。レストランでサービスが良かった場合、料金の5〜10%を置くのが一般的。カフェやバーでは小銭(50セント〜1ユーロ)を残す程度でOK。タクシーは料金を切り上げて渡せばスマートです。
治安と注意事項
安全に旅するための注意点
- スリ対策: トラム28番や観光地は特に注意。バッグは前に抱える、貴重品は分散させる
- 夜の一人歩き: バイロ・アルト地区など繁華街は夜も賑わっているが、人気のない路地は避ける
- 白タクに注意: 正規のタクシーかUber/Boltを利用。ぼったくり被害を避ける
- 水道水: 飲料可能だが、ミネラルウォーターの方が安心(50〜80円で買える)
- 日焼け対策: 夏の紫外線は強烈。日焼け止め・帽子・サングラスは必須
全体としては、ポルトガルはヨーロッパの中でも治安が良い国です。基本的な注意を守っていれば、安心して旅行を楽しめます。
おすすめモデルコース
3泊5日 リスボン集中プラン
| 日程 | スケジュール |
|---|---|
| 1日目 | リスボン到着 → ホテルチェックイン → アルファマ地区散策 → サン・ジョルジェ城で夕日鑑賞 → ファド鑑賞ディナー |
| 2日目 | ベレン地区へ(ジェロニモス修道院、ベレンの塔)→ パスティス・デ・ベレンでエッグタルト → LXファクトリー(おしゃれスポット)→ バイロ・アルト地区でディナー |
| 3日目 | シントラ日帰り(ペーナ宮殿、レガレイラ宮殿)→ ロカ岬で夕日 → リスボンに戻りタイム・アウト・マーケットでディナー |
| 4日目 | トラム28番で市内観光 → ショッピング(リベルダーデ通り)→ お土産購入 → 最後のディナー → 深夜フライトで帰国 |
| 5日目 | 日本着 |
5泊7日 リスボン&ポルト周遊プラン
| 日程 | スケジュール |
|---|---|
| 1日目 | リスボン到着 → アルファマ地区散策 → ファド鑑賞 |
| 2日目 | シントラ日帰り(ペーナ宮殿、ロカ岬) |
| 3日目 | ベレン地区観光 → 午後、リスボンからポルトへ移動(電車で約3時間) |
| 4日目 | ポルト観光(レロ書店、サン・ベント駅、ドン・ルイス1世橋)→ ワイナリー見学 |
| 5日目 | ドウロ渓谷ワイナリーツアー(日帰り) |
| 6日目 | ポルトでゆったり過ごす → 夕方リスボンに戻る → 夜フライトで帰国 |
| 7日目 | 日本着 |
まとめ — さあ、ポルトガルへ飛び立とう
リスボンの坂道に響く路面電車のガタゴト音、ベレンで頬張る焼きたてのエッグタルト、ポルトの夕暮れ時にドウロ川に映る街並み、そして夜になれば静寂の中で心に染み入るファドの歌声――ポルトガルは、五感すべてで楽しめる国です。
ヨーロッパの中では物価も安く、治安も良く、そして何より「人が温かい」。観光地化されていない素朴な魅力が残る街角で、地元の人と笑顔を交わす瞬間、そこには旅の本当の豊かさがあります。
航空券は春や秋なら10万円前後、現地での1日の予算は1万円以下でも十分に楽しめます。「いつか行きたい」と思っているなら、「行こうかな」と思った今が、いちばんいいタイミングです。
パスポートを手に取り、フライトを検索し、ポルトガルへの扉を開いてください。その先には、一生忘れられない体験が待っています。
Boa viagem! — 良い旅を!

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