ベトナム旅行完全ガイド|費用・観光・グルメ・ベストシーズンまとめ

アジア

日本からたった約6時間。飛行機を降りた瞬間、フォーの芳醇な香りが漂い、フランス植民地時代の優雅な建築が並び、バイクの波が街を埋め尽くす——。

ベトナムは「安い」だけの国じゃありません。食べるたびに感動し、歩くたびに発見がある、何度でも戻りたくなる国です。

世界中の美食家を虜にするフォーやバインミーは1食100〜300円。ユネスコ世界遺産が8つもあり、ハロン湾の幻想的なカルスト地形からホイアンのランタンが灯る古都まで、絶景のスケールが桁違い。フランスが100年かけて刻んだコロニアル建築とアジアの活気が混在する街並みは、他のどの国にもない独特の美しさを持っています。

この記事では、費用、観光スポット、グルメ、ベストシーズンから実用情報まで、ベトナム旅行のすべてをまとめました。読み終わるころには、きっとフライトを検索しているはずです。

ベトナムの基本情報

項目 内容
フライト時間 東京→ハノイ 約5時間半 / 東京→ホーチミン 約6時間
時差 −2時間(日本が正午のときベトナムは午前10時)
ビザ 45日以内の観光は不要(2023年8月〜)。パスポート残存6ヶ月以上必要
通貨 ベトナムドン(VND) 1円 ≒ 約170ドン / 10,000ドン ≒ 約60円
言語 ベトナム語。観光地・ホテルでは英語が通じることが多い
電圧 / プラグ 220V / A・Cタイプ混在(Aタイプが多く、変換プラグ不要の場合あり)
治安 観光地は概ね良好。スリ・ひったくり・バイクタクシーの過剰請求に注意

ビザ不要で45日間滞在OK。パスポートさえあれば、今すぐ行けます。LCCの直行便も充実しており、週末弾丸旅行からロングステイまで自由自在です。

ハノイ旧市街のトレインストリート
ハノイ・トレインストリート — 線路の両脇にカフェが並ぶ、ベトナム国旗はためくフォトスポット

ベトナム旅行の費用|4泊5日でいくらかかる?

ベトナム旅行最大の魅力は驚異的なコストパフォーマンス。物価は日本の5〜10分の1で、1杯50〜100円の絶品フォー、1本40〜80円のバインミー、1泊2,000円台の清潔なホテル。「こんなに安いのにこんなに美味しいのか」と驚かずにはいられません。

航空券

カテゴリ 往復の相場
LCC(VietJet・Bamboo Airways・Peachなど) 2〜5万円(セール時は1.5万円前後も)
大手航空(ANA・JAL・ベトナム航空) 5〜9万円

ホテル(1泊あたり)

カテゴリ 1泊の相場
ゲストハウス・ホステル 500〜1,500円
中級ホテル・ブティックホテル 2,000〜5,000円
高級ホテル・リゾート(5つ星) 8,000円〜(日本の半額以下で5つ星に泊まれる!)

4泊5日のトータル費用

節約旅行

4〜7万円

LCC + ゲストハウス + 屋台飯

スタンダード

7〜12万円

中堅航空 + 中級ホテル + レストラン

リッチ旅行

12〜25万円

大手航空 + 5つ星リゾート + ハロン湾クルーズ

東南アジアの中でもベトナムはコスパ最強クラスの旅先。LCCならセール時に往復2万円台、現地の食事は1食50〜300円。日本では1万円以上するような5つ星ホテルのスパが3,000〜5,000円で楽しめます。

ハノイで絶対行きたい観光スポット

ホアンキエム湖&旧市街(36通り)

ハノイの心臓部、ホアンキエム湖(還剣湖)は観光の起点。湖に浮かぶ亀塔と玉山祠が絵画のような光景を生み出します。周囲に広がる旧市街は「36通り」と呼ばれる職人街で、絹、銀細工、漆器など各通りが専門品を扱う独特の商業文化を今も継承。早朝の湖畔では太極拳を楽しむ市民の姿も。夜はライトアップされた湖を眺めながらベトナムコーヒーを。

ホーチミン廟&一柱寺

ベトナム建国の父、ホー・チ・ミン主席が眠る白亜の巨大霊廟。厳粛な雰囲気の中、毎日多くの市民と観光客が参拝に訪れます。すぐそばの一柱寺(ディエン・フウ寺)は1049年に建てられた一本柱の上に立つ蓮の花を象った小堂で、ベトナム建築の象徴。周辺のホーチミン博物館も合わせて半日で回れます。

タンロン遺跡(ハノイ王城)

2010年にユネスコ世界文化遺産に登録された「タンロン皇城中心区域」。11世紀のリー朝から19世紀のグエン朝まで、ベトナム歴代王朝の政治の中心だった場所です。発掘調査で出土した遺構が地下に展示され、重層的な歴史の積み重ねを肌で感じられます。正陽門(ドアン・モン)がそびえ立ち、かつての王宮の威容を今に伝えています。

ハノイ大教会(セント・ジョセフ大聖堂)

1886年フランス植民地時代に建てられたゴシック様式の大聖堂。パリのノートルダム大聖堂を参考に設計されたとも言われ、旧市街の路地の先に突然現れる荘厳な佇まいは圧巻。灰色の石造りと鮮やかなステンドグラスのコントラストが美しく、教会前の広場は地元カフェが並ぶおしゃれエリアでもあります。

ホーチミン市のスカイラインとサイゴン川の夕景
ホーチミン市(サイゴン)の夕景 — Bitexcoタワーがそびえる近代的な南部最大の都市

ベトナム料理|世界が恋した麺と香草の国

ベトナム料理が世界中で愛されている理由は、ヘルシーで、安くて、うまいという三拍子が揃っているから。油をほとんど使わず、フレッシュハーブや野菜をふんだんに使うスタイルは食後に胃もたれしない爽やかさ。パクチー、バジル、ミントなどの香草が料理に生命感を吹き込み、ライムとチリの酸辛がアクセントになる複雑な味わい。しかも1食50〜300円という驚きの価格帯。

ベトナム料理 - フォーやハーブたっぷりの麺料理
ベトナム料理 — フレッシュハーブと米麺が織りなす、ヘルシーで奥深い味わい

フォー(Phở)

ベトナムの国民食。牛骨を何時間も煮込んだ澄んだスープに米麺と薄切り肉。ハノイ発祥のフォー・ボーはシンプルで繊細。路上で約50〜100円

バインミー(Bánh Mì)

フランスのバゲットにパテ・ハム・なます・パクチーを挟んだ「世界一おいしいサンドイッチ」。ホイアンが発祥地。1本40〜100円

ブンチャー(Bún Chả)

炭火焼き豚肉を甘酸っぱいヌクチャムに浸して米麺と食べるハノイのソウルフード。オバマ元大統領も絶賛。約150〜250円

生春巻き(Gỏi Cuốn)

ライスペーパーに海老・豚肉・ハーブを包んだ透明の爽やか料理。揚げていないからヘルシー。ピーナッツソースで食べる

おすすめの食エリア

ホイアン旧市街のランタンが灯る夜景
ホイアン旧市街 — カラフルなランタンが灯る夜は、まるで別世界への扉を開く瞬間

ハノイ旧市街(ホアンキエム地区)はフォー・ボー、ブンチャー、バインクオンなど北部料理の本場。「フォー・ティン」「ブンチャー・フーオン・リエン」など老舗が点在し、朝6時から行列ができる店こそが正解。ホーチミン・ベンタイン市場周辺は南部グルメの宝庫で、バインミー、南部スタイルのフォー(北部より甘め)、エビ料理、南国フルーツジュースが揃います。夜はナイトマーケットでビア・サイゴンを。

ベトナムでしかできない体験

ハロン湾クルーズ

約1,600の奇岩・島々がエメラルドグリーンの海に浮かぶユネスコ世界自然遺産、ハロン湾。霧に包まれたカルスト地形はこの世のものとは思えない幻想的な景観を生み出します。1泊2日のオーバーナイトクルーズが最もポピュラーで、船上でシーフードディナーを楽しみながら星空を眺める体験は一生の記憶になります。カヤックで洞窟探検、水上漁村への訪問も人気。15,000円〜。

メコンデルタ日帰りツアー

ホーチミン市から南に約70km、メコン川の三角州地帯は「水の王国」。細い運河を小さな木船で進み、水上マーケットの喧噪、椰子砂糖を作る工房、ライスペーパー作り体験など、農村ベトナムの生活文化に触れられます。ホーチミン発の日帰りツアーは2,000〜4,000円程度から参加でき、旅行者には必須の体験です。

アオザイ体験

ベトナムの伝統衣装・アオザイを纏って古都を歩く体験は旅の最高の思い出に。特にホイアンやフエでは、レンタルショップでアオザイを借りてランタン通りや王宮跡で撮影するのが定番。オーダーメイドなら1日〜3日で完成、価格は4,000〜15,000円程度。自分だけのアオザイを作って帰るのも最高のお土産になります。

メコンデルタの水路を行く小舟と伝統的なノンラー帽
メコンデルタ — ヤシの木が生い茂る水路を伝統的な小舟で進む、南ベトナムの原風景

ハノイ・ホーチミンだけじゃない!ベトナムの魅力的なエリア

フエのグエン朝王宮
フエのグエン朝王宮 — 19世紀ベトナム最後の王朝が残した、圧倒的スケールの世界遺産

ホイアン

ユネスコ世界文化遺産の古都。15〜19世紀の国際貿易港として栄えた旧市街は、中国・日本・フランスの建築が融合。夜になればランタンが灯り幻想的な光景が広がります。バインミー発祥の地としても有名。

ダナン空港から車で約30分

ダナン

急成長中のビーチリゾート都市。ミーケービーチは「世界で最も美しいビーチ6選」に選出。バナーヒルズの「ゴールデンブリッジ(黄金の橋)」は巨大な手に支えられた幻想的な橋でインスタ映えスポットとして世界的に有名。

東京から直行便あり(約5時間半)

フーコック島

ベトナム最大の島。エメラルドブルーの海、白いビーチ、熱帯のジャングルが広がる「東南アジアの隠れ宝石」。ダイビング、ワールドクラスのリゾートホテルが揃い、ハネムーンにも最適。

ホーチミンから飛行機で約1時間

サパ

標高1,500mの山岳リゾート。黒モン族やザオ族など少数民族の村々が点在し、ユニークな文化体験ができます。黄金の棚田が広がる秋(9〜11月)は絶景。ファンシーパン山(3,143m)への登山も人気。

ハノイから夜行列車で約8時間

ベストシーズンはいつ?

サパの棚田と山岳風景
サパの棚田 — 収穫期(9〜10月)は一生に一度は見るべき黄金の絶景が広がる

ベトナムは南北に3,000km以上伸びる細長い国で、地域によって最適な訪問時期が大きく異なります。「ベトナム=年中暑い」は間違いで、北部のハノイは冬に10℃前後まで冷え込むことも。行きたい地域に合わせてベストシーズンを選ぶのがポイントです。

北部 乾季(10月〜4月)

ハノイ・ハロン湾・サパのベストシーズン。乾燥して過ごしやすく、ハロン湾の透明度も高い。サパの棚田は10〜11月が黄金色のベスト

おすすめ度 ★★★★☆

北部 雨季(5月〜9月)

高温多湿で断続的な豪雨。ハロン湾はスコールで視界不良も。ただし旅費は安くなり、サパの棚田は鮮やかな緑

おすすめ度 ★★☆☆☆

中部 乾季(2月〜8月)

ホイアン・フエ・ダナンのベストシーズン。快晴続きでビーチも絶好調。6〜8月のダナンのビーチは最高の輝き

おすすめ度 ★★★★★

南部 乾季(11月〜4月)

ホーチミン・メコンデルタ・フーコック島のベスト。30℃前後で過ごしやすく、日本の冬に南国リゾートを楽しめる

おすすめ度 ★★★★★

ニンビン・タムコックの石灰岩カルスト地形
ニンビン・タムコック — 「陸のハロン湾」と呼ばれる絶景。ハノイから日帰り圏内の穴場スポット

ベトナム旅行の醍醐味は、「北+中部」「南+離島」のように複数エリアを組み合わせること。南北を結ぶ国内線は1時間〜1時間半、料金も3,000〜8,000円程度と手頃で、ベトナム縦断旅は驚くほどスムーズに組めます。

フォーの温かいスープが体に染みわたる朝、ハロン湾の朝靄に包まれた静寂、ホイアンの夜にランタンの灯りが水面に映るあの瞬間——ベトナムは、「また行きたい」が止まらない国です。

物価の安さだけでなく、食の豊かさ、景観の多様さ、人々の温かさ、そして3,000年の歴史が積み重なった文化の厚み。日本からビザ不要、直行便で約6時間。「旅で、自分を超えろ」——その言葉を最もよく体現できる国のひとつが、ベトナムです。

さあ、フライトを検索して、あのフォーの香りに会いに行きましょう。

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